茶道教室へ通うのに、最近ですが、時々和服を着ていくことがあります。
和服は、もうかれこれ50年くらい前のものばかりです。所謂母が用意してくれたおこしらえと言われたものですが、着用する機会も持たず、殆どが新品のまま。
生きているうちに何とか手を通さなくては、揃えてくれた母に面目が立たない、と最近になってやっと着る機会を作った次第です。
履物は、普通は草履ですが下駄もいくつかあり久しぶりに出してみました。その中に鎌倉彫のものがありました。
一度も使用して無いにもかかわらず、合成皮革製の鼻緒は劣化して触ると繊維がボロボロと剥げ落ちます。
挿げ替えれば履けそう、と鼻緒を変えてくれそうなところを探しますが、この時代、挿げ職人さんを探すのは至難とわかりました。
デパートの呉服売り場なら何とかなりそうですが、それも納得できないような高額で、今一つ気が進みません。
昔のように、田舎の年季の入った職人気質の人に目の前で直して欲しい、と思うのですが・・・。
ネットで情報を探してみると、市内に廃業せずに下駄やさんを続けているところが1軒だけありましたが、もともとの店主はもう亡くなられ、今は、その店からどこかの職人さんに送って挿げてもらうそうで、それも結構高額に加え、きつかったり、ゆる過ぎたりと加減の調節も難しいのでは、という心配もあります。
更に情報を得るためNETで検索すると、東京の品川付近で良心的な下駄やさんを見つけましたが、ついでがあれば別ですが東京まではちょっと・・・。
この下駄やさんはユーチューブで挿げ替えの動画を発信しておられました。
こうなったら鼻緒を東京から送ってもらい自分自身で挿げ替える・・・これが最良の方法ではありますが、自信がありません。
聞くところによると郡上八幡にも下駄やさんがあるとのことですが、こちらもちょっと遠い・・・。
鼻緒一つでこんなに苦労するとは・・・時代が変わったんですね。