三木奎吾の住宅探訪記

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。

【政府組織からの「アンケート」の難行苦行】

2020-10-05 06:59:09 | 日記

昨日デスク上に帝国データバンクからの「アンケート」を発見。
どうやら金曜日に到着していた封書が、チェック後わたし宛に回されてきたもの。
休日ですが、そこは中小零細企業、総務担当カミさんからの送付案件。
中身は、帝国データバンクが「中小企業庁」からの依頼を受けて送られてきたもの。
わたしは、こういうのには普通に納税者国民義務として従順になるタイプ。
国が調査したいと思っていることには協力したいと思っています。
しかしその場合、特に「謝礼」「特典」などはなく民間人に質問をし、
回答を依頼するのですから、こちらへの配慮はしかるべきだろうと思います。
で、通常であればこの手の「アンケート依頼」は内容を絞り込んで
質問項目はA4換算で数ページ程度、たぶん8ページ程度が限界だと思う。
きっとその程度だろう、というこれまでのこの手のものへの常識理解があって
そのうえ日曜日だったこともあって、始めてみた。

で、このようなアンケートでは普通、書き込む手間も考えて、
WEBで回答する方がはるかに面倒くさくない。
ということで、その説明書きが写真の右側画面のペーパー。
「インターネットによるご回答」という説明書きですが、いきなり
OSがパソコンではWindowsオンリーで、ブラウザも指定されている。
こういったアンケート依頼では依頼先の利便性、答えやすさ優先で配慮がある、
というわたしの常識的予測はまず木っ端みじんに粉砕された。
わたしはMacなのですが一応、当該ページにログインしてみようとチャレンジ。
そうしたら、指定されたユーザーネーム、パスワード入力欄で
「この情報は他者に抜き取られる怖れがあります」という内容のアラート表示。
「マジか、ホントにWinでなければ答えられないのか」
と絶望させられた。この段階で諦めるという選択もあり得たけれど、
他の0S環境として「iOS」表示があったので、
iPhoneでのアクセスを試みた。こちらは暗号化対策がされているようで、
ログインが正常にできた。
ただし、みなさんも同様だと思いますがスマホでは「書き込み」が面倒。
単純なイエス・ノーだけの選択ボタン形式のみが望ましい。
ところが、こちらのアンケートでは最初から「会社名・住所」「部署」「役職」など、
いきなり多数の「ワープロ入力」を迫ってくる。
選択ボタン形式でもなく、直接入力しなければならなかった。ふ〜。
なんとかその段階は面倒ながらも入力してクリアしたが、
そこから、A4−24ページ全94項目の「質問」が羅列されていた!(あとで計算)。
しかもその質問内容ひとつひとつが、詳細な「説明書き」を読まねば回答しにくい。
それでも10問程度までは「まぁまぁ」と自分をなだめつつ取り組んでみたが、
そのうち、質問内容自体に強い疑問がある項目などに立ち至ってしまった。
さまざまな解釈ができる設問項目。
「これ、いろいろに受け取れる質問だなぁ・・・」と危惧しつつ答えたら、
案の上次の設問では、その「いろいろに受け取れる」ウチのごく特定のことに
基づいて延々と以下設問が設定されていた・・・。
どうも日本語修辞的にも「練られていない」設問設定。
で、この質問10/94に費やされた時間は軽く1時間は超過していた。
それを「いろいろ考えながら、スマホ画面へのタッチ操作」で答える苦行。
1時間以上経過後、さすがに忍耐力は限界を突破して作業を中止。
まったく質問構成その他で、回答者への配慮がほぼ無視されている。
きょうは本来ストレスを癒す日曜日なのだ(笑)。
で、前述のように「紙の質問書」を確認して、質問総数を確認した次第。
途中いくつも、考えて自由筆記させる設問までも挿入されていることに驚愕。
これはどう考えても、1日以上仕事であることが判明した。・・・
であるのに、これに答えての「対価」メリットは回答者には何もない。奉仕。
ただただ、中小企業庁と帝国データバンクにメリットがあるに過ぎない。

最近、国の事業でこのような「大手企業」への事業丸ごと発注が増えている。
GoToキャンペーンではリクルート社の旅行サービスなどが受注している。
たしかに新型コロナ禍で国のスタッフの作業量もハンパない事も理解出来る。
しかしこの政府機構の「IT」対応の非常識ぶりにはため息。
デジタル対応、中央省庁は根本的に考え直すべきだと痛感させられる。
ひょっとしてこのアンケートは官僚機構による菅政権への一種の抵抗なのかも・・・。
善良に国のことを考え、協力したい国民をむしろ反感を持つ方向に追いやっている。
政府機構は民のことをよく考えていただきたい。