祭りの後始末はどうなるのか。
東京五輪が決まったのは8年前のこと。それから開催までにかかった費用は3兆円とされる。さらに組織委の赤字の穴埋めやコロナ対策の経費などが1兆円。総額では4兆円といったとんでもない巨額になるようだ。
丸儲けするIOCだけがウハウハのひとり勝ち。だから「何がなんでもやる」とあんなに開催の強行を口にしていたのだ。バッハが気を良くして銀座観光を楽しんだのもうなずける。
祭りの後始末は当然、国民と都民が税金で負担させられることになる。感染爆発に苦しむこととなった都民一人当たりの負担は10万円を超える羽目に。
過去最多のメダル奪取に沸いたが、メダル獲得に換算すれば金メダル1個に1,480億円かかった計算になってしまう。
そんな後始末の舞台裏を知る菅総理らは、もっぱら五輪の成功を強調しだした。
五輪の経済効果は1兆6千7百億円と試算されているから負担させられる経費と割に合わない。それに経済的な損失はそれだけではない。五輪開会後に感染爆発しているため、緊急事態の再々延長で経済損失は5兆円をはるかに超える状況だ。
パンデミック下で世界最大のスポーツ祭典を行うという強烈なメッセージは、国民の自粛の緩みを引き起こしてしまった。その影響は計り知れない。
いくら菅総理が「五輪と感染拡大は関係ない」とうそぶいても、国民はわかっている。
またしても、祭りの後始末は国民にツケとしてまわされる。