SAKAEというメーカー、当時マスプロ車に沢山使われていたイメージが有りますが、調べても調べても不思議なほど情報がありません。数少ない情報を要約すると、パーツ全般を手掛けていたけど、どの分野でも一番では無かったという事。メーカーへの供給(完成車)が主体で、個人販売が無かった(少なかった)という事でしょうか。
クランク長さは170mm。ナット類にも錆は出ておらず良い状態ですが、なるべく綺麗にしておきます。
チェーンリングは52-42でPCD130。昔のロードレーサーらしい歯数構成ですが、インナー42Tは軽くしたい。PCD130は選択肢が多くてシュパーブプロなんかのチェーンリングも使えそうですが、そんな事を考えるとクランク自体もシュパーブプロにしたいなんて欲が出ます。シュパーブプロはカンパテーパー(マイティー系)のISO規格で、SAKAE SXのクランクに使われていたB-3LというBBはプロダイやマキシーなどと同じJIS規格。同じ四角テーパーですが、どこを調べても「使えない」「使わない方が良い」という結論。現行でスギノからISO規格のBB販売がありますが、結構なお値段で考えてしまう。そこで振り出しに戻ってインナーチェーンリングだけメーカーに拘らずPCD130のモノを探してみようかなって堂々巡り。
インナーの葛藤は置いておいて分解ですが、ネジ類の固着はなくスンナリとバラバラになりました。たぶん歪みや曲がりもありません。SAKAE SXは前にも手にする機会がありましたが、その時はどうやってもボルトが外れず、最終的にネジ緩め剤を使って何とか外した記憶があります。
このあとは灯油と真鍮ブラシで洗浄して、磨き作業に入っていきます。
磨き終えました。最後は地道にピカールで磨いて仕上げていますが、途中の工程でバフがけ用のフェルト軸と研磨剤を使っているので、以前の完全手作業よりは大幅に時間短縮となっています。
とても綺麗になりました。精度や強度を見極めるには経験も技術も足りませんが、磨きあがったクランクをマジマジと眺めると、素晴らしく良い品に見えてきます(笑)
取り付けが楽しみです。