4月27日(金)
18時 弟の車に乗り、松濤の介護病院に着いた。
3階の病室に車椅子に腰掛け
お袋は計算ドリルをしている。
1年前からは、小学生低学年の足し算も
数字が合っていない。
書いているだけ。
こちらを見上げるが、既に息子であることは
判らないようだ。
「寝かしてくれ、寝かしてくれ」と繰り返す。
病室は4人部屋だが、他の婦人はベッドで
蚊の息で目を閉じ動かない。
弟が言った。
対面のベッドの婦人はいなくなり
新しい方が入った。
窓際の106歳の方もいなくなり
直ぐに別の方が入った。
介護病院では、死去とはけして言わない。
入院する方、いなくなる方の出入りは
日常の出来事だが
看護師、介護士の入れ替わりも頻繁だ。
人間の末期を介護する仕事は、心身に
どのようなストレスをもたらすのだろうか?
感情労働は過酷だ。
午後7時半
帰途の道玄坂は、連休前なのか
人通りは少ない。
道玄坂