ITは、文化産業を担う出版社、アニメ制作会社、音楽に変化をもたらした。
ネットにより、形ある物も要求された。
苦境を脱する為にはキャラクターグッズ販売をセットにする。
羽根ペン、ガラスペン、他のステーショナリー類。
息子に訊ねた。
「円安での影響はどうか」?
「決まっても、見積り価格から、海外製造するので三ヶ月から半年はかかる」
「為替が不安定状況で円安が続くのか円高になるのか不透明」
頷く!
「お父さんが海外輸入を始めた頃は、円が1ドル@278円だった」。
「景気バブルが始まり出したので、徐々に円高になり出した」。
幾年月過ぎて100円前後の安定期が続いた。
@90円を切ると、お父さんの懐には何もしないのに
給与とは別に為替差益で¥400万円が転がり込んだ。
息子への給与も大幅に上げた。
中欧への視察旅行もさせた。
年に13回も海外で商談した。
円高は、日本の国力を表わす数値だ。
これだけ、言うと順調に商売が伸びたと思うが
実際は、艱難辛苦の半生だ。
サラリーマンとして平凡に暮らすはずが
労組書記長としての交渉は、思想的問題と破壊者である。
汚名を着せて追放したのだ。
路頭に放り出されてた。
妻子抱えて労組の過激書記長履歴を背中に張られて
雇ってくれる企業は無かった。
2歳のお前(息子)0歳の娘
生きてゆくための死闘が始まった。
息子は黙って聞く。
続く
若い頃の 佐川満男
無情の夢 - 佐川満男(Mitsuo Sagawa) #無情の夢 #佐川満男 #MitsuoSagawa