高木仁三郎市民科学基金は、生涯をかけて、原子力時代の一日も早い終焉をめざし、
「市民科学」に力を尽くした高木仁三郎の遺志に基づき、「市民科学者」を志す市民や
グループへの助成を行います。
2011年3月11日の東日本大震災における東京電力福島第一原発事故は、現代の
科学技術がはらむ脅威の深刻さと、私たちがそのような科学技術とどのように向き合
うべきかという根源的な問題を浮き彫りにしました。しかし、それらの問題を置き去りに
したまま、原発再稼働をすすめる動きが加速し、新たな「安全神話」がかたちづくられ
ようとしています。
私たちが取り組むべき課題は、核・原子力に限らず、有害化学物質による環境汚染や
健康への被害、廃棄物の処分、生物多様性の減少、自然資源・生態系サービスの喪
失など、多岐にわたります。さらに、安保法制や特定秘密保護法に関わる問題など、
憲法や民主主義の根幹を揺るがすような政治の動きもあり、私たちは人権や安全保
障の問題にも、これまで以上に危機感を持って取り組む必要に迫られています。
持続可能で平和な社会を実現していくために、私たち一人ひとりが、問題の現場で自
ら学び、専門性を高め、問題の解明に主体的に関与していくことが重要だと考え、高
木基金は、そのような取り組みを積極的に助成していきたいと考えています。
なお、これまでに高木基金の助成を受けたことのない応募者からの助成申込について
は、内容を十分に理解するために、原則として11月30日までに、事務局への事前相
談を行い、それをふまえた上で正式の申込をしていただくこととしました。
その他、ご不明の点は遠慮無く事務局にお問い合せ下さい。みなさまからの積極的な
応募をお待ちしております。
■助成対象
高木基金の助成は、日本国内および、アジア地域の個人・グループを対象としています。
それぞれの申し込み方法、条件などは下記のページをご覧ください。
http://www.takagifund.org/apply/
なお、従来は、「研修奨励」という助成分類を設定していましたが、今回の募集では、調査
研究助成の「新規・一般枠」で受け付けることとしました。また、過去に助成を受けた回数
によって、「新規・一般応募」「継続応募」の分類を設け、応募条件を区別しています。
■国内向けの調査研究助成
・市民科学にふさわしい調査研究および、その成果の普及や政策提言などの活動に関わ
る諸費用を助成するものです。
・人件費やグループの運営経費に助成金を充当するかたちでの応募も可能です(ただし、
資金使途および金額の妥当性も含めて審査します)。
・1件あたりの助成金額は、
「新規・一般応募」は100万円、「継続応募」は原則として50万円を上限とします。
→ 調査研究助成の詳細
・国内枠助成の募集要項はこちらからダウンロードできます。
2017年度国内枠助成募集要項(433KB)
■アジアの個人・グループへの助成については以下のページをご確認ください。
→ アジアの助成詳細[英文]
■申込から助成実施までのおおまかな流れ
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