まず、日本のプロ野球を考えてみます。
レッドソックスの監督が言っていました。
「10年前と比べると今、日本のピッチャーのレベルが上がっている。」と言うのです。「だから、そこで活躍している選手はメジャーでも活躍できる。」
吉田正尚選手を見ての感想だと思います。
ここに注目するとメジャーで活躍できる選手と難しい選手の違いが分かります。
投手を見てみます。
「翔平、ダルビッシュ、田中将大(現・日本ハム)、菊池雄星、千賀滉大」
これが今、メジャーで先発して良い成績を残している日本人投手です。これだけ先発投手がメジャーにいるのも珍しいと思います。
共通点は?
全員、パ・リーグに在籍した投手です。つまり、レッドソックスの監督のコメントは、これを指しています。
パ・リーグの各チームのエースなら、今ほとんどメジャーの先発3本柱に入って投げることが出来ると思います。それほどパ・リーグの投手のレベルは、メジャーに近いと言えます。
逆に言うとセ・リーグの投手は、それに比べるとレベルが落ちると言えます。
広島からシカゴ・カブスに行った鈴木誠也選手は、4打数1安打の選手です。
吉田正尚選手はメジャー1年目であるのに、ほぼ3割バッターです。吉田正尚選手が現在、日本人選手の中で最高の打撃技術を持った選手であることを割り引いても、パ・リーグで常時3割以上を打てる技術を持っている選手は、メジャーで通用する可能性が高いことを示しています。
その証明は、投手のレベルが高いパ・リーグでは3割を打つのが難しくなりました。セ・リーグでは3割を打つ選手は、11人います。おそらくメジャーに行っても通用しないでしょう。
これらを考え合わせると?
「投手のレベルの高いパ・リーグで」
「安定して3割以上の打率を維持する」
+「速球に強いこと=パンチ力があること」
1年では、ダメです。3年はコンスタントに打って実力でしょうね?これが出来て、やっとメジャーの入り口です。
西武でかなり成績の良かった秋山翔吾選手は、メジャーで通用せず2年メジャーでやって日本に帰ってきました。今年広島に入り、現在打率368でランキング2位です。西武時代には、これほどの打率は示していません。
つまり、これがセ・リーグとパ・リーグの違いです。秋山翔吾選手がメジャーで通用しなかったのは、メジャーの投手の速球を打てなかったからだと思います。打てる翔平君や吉田正尚選手は活躍しています。
大体、これが「日本のバッターがメジャーで通用する条件」です。
☆3割バッター
メジャーだと大体1試合に5回打席が回ることが多いです。
そうすると2試合3安打で3割です。単純計算なら5打数2安打と5打数1安打を続けなければ、なりません。
これは、かなりハイレベルでしょう。打席数を減らすのが四球です。1試合1個四球を選ぶと、打席数は4になり2試合3安打よりヒット数が少なくても3割を打つことが出来ます。
つまりヒットを打つ能力は最低必要ですが、四球を選ぶ選球眼があれば更に3割に近付きます。
ここで出塁率の発想が出てきます。出塁率4割なら、チームの首脳陣は納得するでしょう。打率3割より出塁率4割の方が評価されます。
そこに10~20本のホームランが加われば、立派なメジャーのレギュラーです。
メジャーでプレイしたい選手は、ここら辺を目標にするとメジャーでも通用するしレギュラーを獲得できます。あまり打率3割にこだわる必要は、ありません。
むしろ「出塁率4割」「10~20本のホームラン」です。これが出来れば、間違いなくメジャーでも一流です。