店長いろいろ

2018年10月28日 | 日記
たまたまNHKBSプレミアムで「主婦カツ!」というドラマを見た。

主人公、鈴木保奈美がパートで働く職場がスーパーだったので、スーパーで働いた経験がある私としては興味深かった。

従業員達が和気あいあいとした、なんと素敵な職場でしょう。

ないない 笑

あんなスーパーだったら給料安くても働きたいわ。

それに、岡田義徳演じるあの店長の誠実さったら、従業員達への優しさったら、あんな店長だったらずっとついて行きます!って感じだ。

私が働いていたスーパーの店長なんてサイテー野郎だった。

たとえば今、ボジョレー・ヌーボーの予約期間だと思うが、私たち従業員に対して「予約しろよ」的な圧力をかけてくる。

それは、うちのスーパーを経営する会社が10店舗ほど店を持っていて、それぞれ店どうし売り上げの戦いなのだ。

たくさん売れればもちろん社長に気に入られるわけだ。

この時期はボジョレーを、クリスマスシーズンにはケーキを従業員に予約させてくる。

社長に気に入られたい店長。

更にその店長に気に入られたい各部門のリーダーなんかは、少なくても1人5~6本は買っていたようだ。

それでいてあのクソ店長は、なんと1本も自分は買わず、店で扱う商品の、さまざなメーカーの業者にボジョレーを予約させていた。

そして自分が予約したという成績にして会社に出していた。

事務の人から聞いたから間違いない。

本当にズルい男だった。

そんなエピソードは序の口で、話せばいろいろ店長のズルや憎たらしさを思い出してくるが、まあ今となってはどうでもいい。


ところで私とは違い、息子はアルバイト先で良い店長に恵まれたようだ。

息子の話の節々で、その店長のイメージの良さが浮かんでくる。

先日など、息子はシフトを勘違いして自分の勤務の日に行かなかった。

夜遅くかかってきた店長からの電話で気づいた息子。

「○○くんの仕事を他の皆がやってくれたんだよ。これも社会の勉強なんだから、ちゃんと明日は皆に謝るんだよ」

と言われ、息子は自分の失敗を後悔して落ち込んでいた。

そして、

申し訳ないことをしてしまった。迷惑をかけてしまった。明日は賄いを食べないで出勤簿にも付けないで、無給で働いてくる、

と言って次の日、落ち込んだ様子のままアルバイトに行った。

そして息子は誠心誠意、謝ったようだ。

「もうわかったから、そんなに謝らなくていいから、」

と、店長や周りの従業員の方たちがむしろ困惑するくらいだったそうだ。

店長が、

「さ、○○くん、賄い食べて」

と言われ、息子は急に涙がこぼれ、

「いいんですか…?」

と言うと、店長が笑いながら、

「当たり前だよ。食べてくれなきゃ困るよ。食べるのも仕事だよ」

と言ってくれて、息子は「はい」と、泣きながら賄いを食べて、その後、いつも以上に一生懸命働いてきたようだ。

なんていうか、私はその店長に会ったことは無いけど、こんな未熟な息子をお任させして仕事の世界で成長させていただけそうな、頼りがいのある男前のかたなんだろうなと思う。


それにつけても私の元店長の情けなさよ。

あ、私、ボジョレー予約しなかったけどね。

ベーだ。