台風で、姑カヅさんの家は何も被害は無かったかなと、今日見に行って来た。
カヅさんは施設に入っているから、とっくに空き家状態だ。
それでも築60年近いガタガタな家だから、ガラスや壁なんか何か飛んできたら簡単に壊れるだろう。
どうなってるかと心配で、車で1時間半のカヅさんの家を見に行った。
そして家周辺、うん、特に何も無かった様子。
よかった。
さて、中に入ろう。
と、鍵を差し込んだ。
ガ…
ガ?ガチャッとならない。回らない。
おかしいなと思い、鍵をいったん抜こうとした。
しかし、抜けない!
えー!困る!
必死で力いっぱい抜こうとしてもびくともしない。
ヘバーデン結節の指と、五十肩の腕。
こんな私にはますますもって無理。
しばらく格闘したが諦めて、鍵屋さんを適当に調べて呼ぶことにした。
適当に呼んだ鍵屋さんは、70歳ぐらいの老夫婦だった。笑
いや、笑うことではないが、適当に呼んだらこういった鍵屋さんに当たるのは低い確率だろうにと思って。
そして、
「これはね、新しい鍵にしなきゃダメだな」
と鍵屋のおじいさんが言った。
まあ、最近鍵のかかりが変だし、扉も開け閉めしにくいとは思っていた。
きっとこの台風で、何かが弾みになって余計ズレが出てしまったのだろう。
仕方が無い。新しくするしかない。
「おいくらかかります?」
「二つ持って来たんだけど、高い方が1万8000円で、安い方が1万2000円」
「安い方でお願いします」
即答の私。
そして付けてる間、仏壇を拝んだり家の近所をウォーキングしたりしながら待った。
仏壇…
未だにカヅさんの家にぽつん置いている。
月に3、4回は拝みに来ているが、いい加減どうにかしなければなぁ。
さて、そうこうしていたら新しい鍵が付いた。
「1万2000円でしたね」
と、財布からなけなしのお金を取り出す私。
しかし、鍵屋のじいさんは言った。
「手数料を合わせて1万5000円です」。
は?
ちっ、じじい、そうゆうのは最初から言えよ。
「あ、そうなんですね」
ここはおとなしくプラス3000円を出す私。
それにしても空き家の管理も何かとお金がかかる。
きっとこの建て付けが悪くなってきた扉自体もそのうち動かなくなるだろう。
仏壇もこの空き家も、どうにかしなきゃなあ。