「女優になりなさい、男優になりなさい」
新人研修の初っ端に伝える言葉なのです。
お客様は千差万別なので、応対をするにあたって、素の自分で接してしまったら、良いお客様の時はいいですけれど、難しいorクレーマー的なお客様に当たってしまった時は、嫌な思いをまともにくらってしまい、家に帰ってもその思いを引きずって、最悪の場合はメンタルをやられてしまうことも往々にしてありますので、自分を守る意味でオペレーターという役柄を演じていると考えたほうがいいからなのです。
また、役を演じるということは、その役柄に感情移入をし、台詞も棒読みではない感情の籠ったものにしなければなりませんので、自分のスキルアップにも繋がることなのです。
この【役者の薦め】に気づかされたのは、今から13,4年前の『全国優良事例発表会』というイベントに参加したことでした。
このイベントには、『優良応対発表』というコーナーがあって、全国から選りすぐられた優秀なオペレーター数名による疑似応対がステージ上で繰り広げられるのですが、その中の一人のオペレーターの応対に感動してしまったのです。
そのオペレーターの口調・間合いの取り方・感情移入・的確な誘導などなど、何一つ文句のつけようのない完璧な応対に、「全国にはこんな素晴らしい応対をするオペレーターが存在するんだなぁ」とただただ感嘆してしまったのです。
そして何名かの発表が終わった後、休憩時間が設けられたので、タバコを吸いに喫煙所に行ったら、彼女を見かけたので、普段はどんな佇まいなのか知りたくなって、近くに寄って行ったのです。
そこで、 えーっ!! となる光景を目にしたのです。
さぞかし上品な感じで話すのだろうと思っていた彼女は、足を組みながらタバコの煙を空に向かってふうっと吐き出し、ガラッぱちな口調で態度もデカい。
一瞬、見る目を疑いましたが、紛れもなくさっきステージにいた彼女でした。
ただの ヤンキーじゃん
と思ってしまいましたが、「ちょっと待てよ、これってON・OFFの切り替えがはっきりしているということなんじゃないか。オペレーターという役柄を完璧に演じていたということなんじゃないか。」と、目から鱗が剥がれたのです。
その日から今日まで、【役者の薦め】を説いてきたわけですが、草加センタに来てみたら、なんとあの時の女優さんがそこに居たのです。
間違っていたら失礼なので、本人に確認をしたところ、間違いなく本人でした。
ただただビックリ、こんなこともあるのですねぇ~
やっぱ、世の中は狭いし、一期一会を大切にしなければいけませんね。
行橋市議会議員【小坪慎也】さんの侍ブログ
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