梅雨なのに雨が降らない、初夏の気候を素通りして猛暑日・真夏日が交互に訪れ、「熱中症」
の対応にあたふたとする人間たち、私も同様の今日この頃です。
でも、花木・草花は自然の少しぐらいの変化に惑わされず、梅雨のこの時期には紫陽花が咲き
始めました。新聞やテレビで紹介されていますが、この暑さでは出かけるのを躊躇しています。
私の朝の散歩道のあちらこちらで、趣の異なった花たちが咲き始め年寄を励ましてくれます。
例えば、上の写真は平野神社の楼門横に咲く斑入りのガクアジサイですが、30分あまり歩いて
ホット一服したときに写した写真です。
さて、梅雨の季節の代表的な花木である「紫陽花」は日本原産で、ガクアジサイが日本から
中国に渡り、シルクロードを伝わってヨーロッパへ。
イギリスなどで東洋の花として人気があり、品種改良されて「ハイドラジン」(水の容器の意味)
となって、大正時代に日本に逆輸入されたのです。今では花が手毬のように集まった形の
「ホンアジサイ」のほうが普通のアジサイとなってしまっていますが。
私が朝出会うホンアジサイの花をいくつか紹介します。いずれも庭に地植えされたもので、
鉢植えの花にはもっとカラフルなもありますがここでは省きます。
次に「ガクアジサイ」を紹介します。
紫陽花に関する豆知識を付け加えておきます。
まず、名前の由来ですが「集真藍」(アズサアイ)からきているきているそうです。つまり
本物の藍で染めたような花が集まって咲くという意味です。
紫陽花の多様な花色は、植栽土壌のpH値などに大きく左右されるということはよく知られ
ていることです。酸性土壌の多い日本では青色になる傾向が、アルカリ性土壌の多いヨー
ロッパでは赤色の花が多いとのことです。
日本在来のガクアジサイは、つぼみのころから咲き終わるまでに、淡緑色から白色、藍色、
淡紅色と変わるので、「七変化」という異名があります。
また、アジサイは二度咲くともいわれています。それは、「装飾花」と「真の花」の二種類が
あり、ガクアジサイの周囲の大きな花が「装飾花」(花弁のように見えるのは本当は大きく
なった「ガク」)で、中央の小さな小さな花が「真の花」です。