草花探訪

季節の草花苗づくり

ヒヨドリ巣立つ頃の思い出

2016年07月13日 | 花の写真

身近な野鳥のヒヨドリが、私が見守り隊で立つすぐ近くの通学路に面した庭木の3mほど

の高さに巣をつくり幼鳥を育ています。

通学途中の子たちも気づいているので「そっと見守って、元気に巣立ちさせよう」と指導

しています。

下の写真のように立ち止まって見る子もいますが、声を潜めて話したりと驚かさないよう

にと、子供なりに心配りをしてくれています。

   

   

子どもたちが行き過ぎるまで親鳥はすぐ近くの大屋根に留まって心配そうに

子たちが通り過ぎるのを見つめています。

一般的に野鳥は人の気配から遠ざかって巣をつくり雛を育てるのですが、

このヒヨドリは珍しく人家の庭木や街路樹に営巣する習性があり、誰もが少し

注意深く観察すると見つけられるでしょう。実は私には忘れられない思い出が

ある野鳥です。

 

現職時代、30年以上前のこと、教師経験を積んできた私ですが最も生徒指導上

の諸問題(授業エスケープと授業妨害、器物破損に対教師反抗暴力等)で悪戦

苦闘していた頃のことです。

当時、生徒にみどりの環境と憩いの場を用意しようと、校舎と校舎の空間に

数本の樹木を植えてベンチを置着ました。でも目論見とは逆にそこが授業を

エスケープ生徒達のたまり場になりその指導に手を焼いていました。

梅雨入りの頃のある日、この憩いの空間の中、手を延ばせば届くほどの高さの

樹木の茂でヒヨドリが抱卵している事に教師たちは気づき、教師反抗を繰り返す

生徒集団のことだから何をするかわからないと更に心配の種ができました。

ところが梅雨の雨降りが続いたこともあってなのでしょうか、憩いの場に生徒たちが

近寄らなくなり、それが梅雨明けの頃まで続き、無事に幼鳥は巣立っていきました。

後日、ボス格の生徒に「ヒヨドリの巣」のことを聞いてみると、生徒たちは教師より

早く気付いていて、生徒同士近寄らないように申し合わせをしていたのだと教え

てくれました。

ただこれだけのことですが、生徒の心がすさんでいると教師は思い込んでいた、

その生徒たちは、じつは心の優しさを失わずにいたのです。そのことに気づかされて、

教師たちは謙虚に反省し、学校づくりにさらに励むようになったという、思い出深い鳥

なのです。

 

本題の季節の花とはかけ離れたことを長々と書いてしまいました。

今週は梅雨明けの前兆のような雨降りが続きました。雨に濡れた葉や花を写し

て見ましたのでそれを紹介します。

まず「雨露を葉」の写真です。レンズの性能からこれで精いっぱいです。

次はこの時期に咲く花、ムクゲと百合の雨露に濡れた様子です。

百合は平野神社の桜苑で咲いていたものです。白色の花はカサブランカという事

はわかるのですが。

蛇足気味ですが、最後に雨に濡れた蓮。