今日は21日、彼岸の入りです。古くから「…寒さは彼岸まで」と言われてきましたが今朝は晩冬に
逆戻りしたような冷たい雨が降っています。
でも先週末から一昨日の月曜日(19日)までの数日は初夏を思わせる陽気でした。
その暖かさに触発されたかのように桜前線が日本列島を北上し始めたと、TVニュースで知りました。
さっそく京都市内の早咲きの桜、私が標本木?にしている平野神社の「魁桜」と御所の「糸桜」
(ともに「枝垂れ桜一重咲き」)を見に行ってきました。その前日訪れた時は開花していませんでした。
本当にパッと咲き始めた感じです。
御所の近衛邸跡の糸桜です。
今日では一般に「桜」と言えば「ソメイヨシノ桜」をさしますが、この品種は江戸時代後半に
作られた「「オオシマサクラ」(葉は桜餅に使われていることで有名)と「エドヒガンサクラ」
の交配種だそうです。
豊臣秀吉の「醍醐の花見」でも知られているように、桜の花見は古くから日本人の生活に
深くかかわってきた花木ですが、この時代の桜はソメイヨシノサクラではありません。
今のようにソメイヨシノサクラの花見は明治になってからと新しいのだそうです。
(いろんな文献資料をつまみ読みした知識から)
つい先日、「クマノサクラ」という新種が発見されたとTVニュースで報じていました。
現在、桜は400以上の品種があるそうですが、元をたどれば9種(10種とも言われる)の
野性種にたどり着くといわれています。そこに新品種が見つかったのでニュースになったわけ。
なぜ「ソメイヨシノサクラ」が短期間に日本(本州)に普及したわけですが次のことが考えられます。
*先に花が咲き後から葉が開く
*花つきがよく(枝をびっしり覆う)見た目が豪華である
*木の成長が早く10年もたてば立派な成木 になる
*他の桜より若木のうちから花をつける 等
それに、花の美しさだけでなく「パッと咲きさっと散る姿」が、潔さを人生の模範とみる風潮に合致
したことや、日本中どの幼稚園や学校に必ず植えられているように、「節目の季節に咲く」ことも
一因だと私は思います。
そのソメイヨシノサクラですが、私の住む京都市内ではまだ開花していません。この数日の寒の戻り
で22~23日ではないかと、これはあくまでも私の予想です。(19日現在のつぼみの状態)
合わせて私の住む近辺で見かける桜を幾つか。まず平野神社の桜庭に咲くヤマサクラ。
平野神社の北隣の天理教ではカンヒサクラが満開。
堀川戻り橋の河津桜はも満開。
最後に、明日は京都市立小学校の卒業式、私の末孫も卒業です。祝ってやるために
そして、4年間務めた老人会の会長を年度末で勇退する私にとっては来賓での参列も
これが最後です。振り返れば卒業式とは約60年間のかかわりです。
教職時代は仕事でかかわってきた「卒業式」、わが子の卒業式と仕事の卒業式との
はざまで悩ました。我が子を犠牲にして仕事優先したことは今もつらい思い出です。
管理職時代、校内暴力で荒れていた頃は学校に泊まり込んで会場を守ったこと、
国旗国歌導入で教職員組合と地域の団体の猛反対に揺れ動いた時期の事が思い出
されます。懐かしいだけでなく、つらい、苦しい思い出がよみがえります。
その卒業式とも今回でお別れです。