年中休日の老後の私にとって小さな楽しみだったのは、毎朝8時前から約30分間、小学生と
交わす「挨拶」でした。
始めたきっかけは70歳になって仕事から解放された13年前、近所に住む孫3人のうちの年長
の孫が入学したことだったと思います。
私は中学校教師を37年間続けてきました。ずっと私と背丈も肩を並べるような大柄な生徒達を
相手にしてきましたから、自分の胸よりも低い幼い子たちと、無邪気ではじけるような甲高い声
と笑顔でしてくれる挨拶は新鮮味があり、毎朝出かけて挨拶を交わすのが楽しみでした。
やってあげるのでなく、自分の楽しみのために参加し元気をもらっていました。
私の毎日は、朝5時ごろから早朝ウオーキング約1時間余りで始まり、汗を拭い朝刊に目をやり
TVのニュースを見ながら軽く朝食。
一服し終わって7時40分ごろ家を出て見守り隊活動に参加。その後9時ごろに帰宅して
パソコンに向かったり書物に目を通したり。というのが私の午前中の生活パターンでしたので、
見守り隊活動に参加することは私の生活に欠かせない大切な一部ですし、ちょっと大げさに
いうと「幸福な時間帯」でした。
つい先日、悩んで悩んだ末に、13年間続けてきた「見守り隊活動」を6月からやめようと決心し
、校長先生に申し出ました。
やめる理由の第一は先日の私の体調異変です。その後の病院の検査・診断の結果では
「熱中症」でした。心配していた肺炎でもなく、心肺機能も異状なしでした。
風邪で4日間絶食状態だったのに無理して翌日に見守り隊に出て、その日が夏を感じる
高温の陽気だったたためと医師は言いました。すっきりと回復するのに一か月もかかった
のは年齢相応の事だと。確かに80歳を超えてからは月単位で老いて行くのがわかります。
来月には82歳になります。もうこのあたりで次の方にバトンタッチしてもよいのではかと
真剣に考えました。
それに一番下の孫も4月から中学生になりました。見守り隊をはじめた当初の動機が
3人の孫が小学校を卒業するまでだったこともあります。
6月に入りました。体調を壊してから一か月たって以前の状態に戻りつつあります。
やめると決めて申し出たのに、まだ心の中は揺れ動いています。そのような状態です。
コロッと話題を変えてこの時期の花についてです。
今週の花は「花菖蒲」です。初夏のころによく似た花の姿の花が、「アヤメ」と言われたり
「カキツバタ」と呼ばれたり「ハナショウブ」と呼ばれる、花の素人には紛らわしく感じる
花たちです。見分け方のポイントは花弁の付け根の模様と色の違い。
(昨年のブログにも書きましたが)
まずは青紫の花弁の付け根が網目模様の花がアヤメです。(開花時期は5月上旬~)
アヤメと同じような花の大きさで青紫色の花弁、その付け根の猫の目の形が白色
の花がカキツバタ(開花時期はアヤメより少し遅く5月中旬ごろ)。
ハナショウブは花弁の付け根の猫目も用が黄色(開花時期は一番遅く5月下旬~6月)。
それに花姿全体が一回り大きかったり、色も多彩です。
ハナショウブは日本原産の花、鑑賞されるようになったのは約800年も前からとか。
栽培の記録は江戸時代(1660年ごろから)、尾張藩主が花菖蒲庭園を造り鑑賞
下のが最初だそうです。その後藩主の中で競って栽培種の改良を進め、花菖蒲園の
開設が広がったようです。(江戸系・伊勢系・肥後系などが代表的品種)
京都府立植物園では今が見ごろです。
一眼レフのカメラ、その特徴を生かして背景ボケのきれいな写真をと試みるのですが、
適当な構図が見つかりません。ピントを合わせるだけで精いっぱい、写した写真を
見ると画面のど真ん中に花一輪と、避けようとしている「日の丸」写真ばかり。
ダメだなと落ち込んで今回は終わります。