蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

森喜朗

2014-01-04 | 政治
講談社の現代ビジネスというサイトに元日から掲載された森喜朗と田原総一朗の対談が、いやー面白いのなんの。松尾スズキの「私はテレビに出たかった」が終わった喪失感を、一時的にせよ埋めてもらいましたよ。講談社が出した対談速記本のプロモらしいが、序章だけでも充分読みであり。

政界ウラ話だけじゃなく、松井が巨人入団後、長嶋一茂とのポジション争いで干されていたなんて話も出てくる。当時の巨人監督は周知のとおり、一茂の親父の長嶋だ。だもんで、松井はメジャー移籍後オフに日本へ帰ってきても、ナベツネには挨拶に行かないんだと。さすが、怖いものなしだね。

一茂は最初入団したヤクルトで使い物にならず、球団が持てあましていた。そこへ長嶋巨人が譲ってくれと申し込んできたので、ホクホクして譲ったそうだ。森がその時のことを尋ねると、ヤクルトのオーナーいわく「もうせいせいした。熨斗つけて差し上げました」。

森は松井の名誉後援会長やっているので、こういうウラを知ってるらしい。

政治のナマ臭い話だと、まずは外相の岸田。去年横浜でTICAD(アフリカ開発会議)Vが開かれたとき、こいつは地元で顔を売るためにアフリカ各国の首脳との親善パーティをすっぽかそうとしたそうだ。

外務官僚に対しても、森は容赦ない。プーチンが北方4島のうち2島を返すといってるのに、ロシアが呑めるワケない4島一括変換に彼らはこだわる。なぜなら、アメリカのご機嫌窺いに加え、実現不可能なお題目を唱えているかぎりは仕事しないで済むからだ。彼らを焚きつけて問題をこじらせている保守派の学者たちを、森は「日ロ問題の化石人類」と斬り捨てる。実名入りだよ。

そのほかにも、安倍と福田康夫は犬猿の仲だとか、野中広務が中国でしゃべった尖閣問題の棚上げ論は正しいとか、石原慎太郎は招致活動に一度失敗しただけでオリンピックを呼ぶ気をなくしたとか。

あれ? 石原→猪瀬の権力委譲はオリンピック利権確保のためじゃなかったの? そういう趣旨の記事を先だって、ネットで読んだけどね。

ま、ネット情報なんてものは右派も左派も真に受けられないってことか。

森喜朗って人は自民特有の密室談合で首相になり、放言の連発でマスコミの集中砲火を浴び、学生時代のレイプ疑惑が発覚し、戦後最低の総理とまでいわれたが、意外にまともな政治感覚を持ってたんだな、と思わせる。

活字本まで放言ノリで世に出したとは思えないから、上記のさまざまなウラ話は、ちゃんと計算した上で暴露しているのだろう。何らかの意図による打ち上げ花火。だからまあ、これも眉にツバつけて読んだ方がいいとは思うけど。

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