図書館の本棚で古い本ですが、司馬遼太郎対談集『8人との対話』を見つけました。
山本七平、大江健三郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花隆、西澤潤一、アルフォンス・デーケンの8氏です。
そのなかでの丸谷才一氏との対談で面白いやり取りがありました。
丸谷 「御門」が女みたいな存在ということで思い出すんですけれども、恋歌というものは、 要するに男が女の気持になって詠んだときにいちばんいいものができる。
たとえば百人一首に ある藤原定家の歌に、
来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに
やくや藻塩の身もこがれつつ
これは待っているわけですから、女の歌なんです。 定家が女の身になって詠んでいる。
訪ね て行く男の立場では、こういう濃艶な恋歌ができない。
今回の富士子さん、九州女装旅行のしのぶさん、このお二人の文章にも怖いくらいの「濃艶」を感じることがありました。
まさに「男が女の気持になって詠んだときにいちばんいいものができる」の証左であるかもしれません。
それに富士子さんはKさんに抱かれたどうかは不明ですが、しのぶさんは毎夜おんなになって抱かれています。
夜明けを迎えるたびにさらに濃艶になっていったのでしょう。
男をやめてみた~癌になったので女装して恋をすることにしました~ 1 (エンペラーズコミックス) Kindle版
『この物語は実話に基づいています―。』 突然、主人公・渚素(なぎさ はじめ)を襲った癌という病気。 残された時間で彼が選んだのは「自分らしく生きる」というものだった。 男性という生まれた時に割り当てられた性別をやめて街に出ることで…今まで体験してこなかった事件が次々と渚に押し寄せる。 著者自らの体験を赤裸々に描いた極上のレインボーエンターテイメントコミック!
山本七平、大江健三郎、安岡章太郎、丸谷才一、永井路子、立花隆、西澤潤一、アルフォンス・デーケンの8氏です。
そのなかでの丸谷才一氏との対談で面白いやり取りがありました。
丸谷 「御門」が女みたいな存在ということで思い出すんですけれども、恋歌というものは、 要するに男が女の気持になって詠んだときにいちばんいいものができる。
たとえば百人一首に ある藤原定家の歌に、
来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに
やくや藻塩の身もこがれつつ
これは待っているわけですから、女の歌なんです。 定家が女の身になって詠んでいる。
訪ね て行く男の立場では、こういう濃艶な恋歌ができない。
今回の富士子さん、九州女装旅行のしのぶさん、このお二人の文章にも怖いくらいの「濃艶」を感じることがありました。
まさに「男が女の気持になって詠んだときにいちばんいいものができる」の証左であるかもしれません。
それに富士子さんはKさんに抱かれたどうかは不明ですが、しのぶさんは毎夜おんなになって抱かれています。
夜明けを迎えるたびにさらに濃艶になっていったのでしょう。
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『この物語は実話に基づいています―。』 突然、主人公・渚素(なぎさ はじめ)を襲った癌という病気。 残された時間で彼が選んだのは「自分らしく生きる」というものだった。 男性という生まれた時に割り当てられた性別をやめて街に出ることで…今まで体験してこなかった事件が次々と渚に押し寄せる。 著者自らの体験を赤裸々に描いた極上のレインボーエンターテイメントコミック!