女装子愛好クラブ

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一人の男性への思慕を心の奥底に秘めて、日々を女として暮らしていく④

2023年11月21日 | 女装子さん語録
貴子さんのお手紙の紹介も最後となりました。
ここで貴子さんは富貴倶楽部で出会った朝丘弥生さんの思い出を書かれています。

 富貴倶楽部が活動を止められたと貴誌で知りました。私も以前に何度か中野にあったお部屋に伺った事がありますので、お便りの最後に、ある女装者のことを書いてこのお手紙を終わろうと思います。

 富貴倶楽部の思い出と重なって思い出されるその方は、お名前を朝丘弥生さんとおっしゃいました。風俗奇譚(字が間違っているかも分かりません)という雑誌が以前発行されていましたが、その誌上に文章を書かれたり、グラビアにも登場される倶楽部の花形ともいえる方でございました。(ですからこうして実名で申し上げてもお怒りにならないだろうと思っています。)

 彼女は倶楽部の常連で、若くはありませんでしたが女装に打ち込まれている姿は若い私には女装者の鏡のように思えました。優しく女らしい方で、きっと女性ホルモをお使いだったのでしょうが肉体的にも女性に近い方でした。

彼女の裸身を拝見したとき、同じ女装者として胸が張り裂けそうな感動を覚えたことを今も思い出します。丸みを帯びた女性らしい体の線、膨らんだ乳房、突き出した乳首、柔らかい肉、そのどれをとっても彼女の女ごころの結晶のように輝いて見えました。

 今から思えば、私と同じトランスセクシュアルで男性に女として仕える方でした。
 女装して旅行もされる行動的な方でしたが、関西に若い恋人がいらっしゃると言うことで、旅行鞄に美しいピンクのネグリジエやスリップを詰められ、「彼が好きな色なの。」とにっこりしていわれたのを覚えています。
 その当時、特定の愛人がいなかった私には、彼女の幸せな様子が羨ましく思えたものでした。

 彼女の消息については現在まったく知りませんが、一時期病気をされた後奇跡的に良くなられて復帰されたと聞いています。
もし、お元気なら今も現役で女装人生を送っていらっしゃるはずです。その様に心から願っています。

 富貴倶楽部にその様な方がおられたという思い出を書きました。富貴倶楽部がなくなることは残念ですが、富貴倶楽部が女装という悲しい性に生きる者の心の支えであったという事実は永遠に語り継がれ、どこかで受け継がれていくと信じております。
 それでは、いったん筆を置くことにいたします。          敬具
   1991年6月
                              〇〇 貴子


>旅行鞄に美しいピンクのネグリジエやスリップを詰められ、「彼が好きな色なの。」とにっこりしていわれたのを覚えています。

「彼が好きな色なの。」
いいですねぇ。
私も女装子さんに言わせてみたい。
女装子愛好男子として最高ですね。
そして、弥生さんも彼が好きな色のランジェリーを買うときの心のときめきがたまらないのでしょうね。
誰かのために素敵なランジェリーを買う。
寝室でそのランジェリーを恥じらいながら見せていく。
そして、そのランジェリーとともに甘く抱かれる。
このプロセスも大切な愛の交歓となります。

貴子さんはいまどうされているでしょうか。
ご健康で女としての生活を営まれていることを願っています。
コメント
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