ユッコ姉の日記

日々思うことをタリラリラン♪っと・・・。

派遣会社って・・・

2014年02月09日 21時01分09秒 | 子供・・・
さて、勝手に会社を辞めて家に帰ってきてしまったコデブ。
毎日私の痛~い視線を受けて、やっと重い腰を上げてハロワにー

ハロワから帰ってきたコデブ、私に大きな声で嬉しそうに言った。

コ 「母さん、俺 スカウトされた!」
私 「はっ?」

話を聞くとー

ハロワに行って失業手当の手続きをしたコデブ。
幾つかの求人情報が書かれた書類を貰って、ハロワの建物を出てきた。
主人に迎えに来てもらおうと、近くのショッピングモールに向かって歩いていった。
モールの駐車場に着いて、さあ主人に電話をしようと思った時、イキナリ後ろから声がかけられた。
なに?不思議に思いながら振り向いたコデブ。そこには見知らぬ女性が立っていた。
女性は、「アナタ 今 ハローワークから出てきましたよね?お仕事探されてるんですか?
      もし良かったら、ちょっと私の話を聞いてもらえないでしょうか?」
その女性は名刺を差し出しながら派遣会社の取締役だと話した。
詳しく話したいから、車内に一緒に来てくれないか?と言う。
コ ”どうせ暇だし、話くらい聞いてみるか。”
 (私の心の声・ コデブ、知らない人に付いていっちゃイケナイ。って子供の頃から言われてるでしょ?
駐車場に停めてある一台の車に連れて行かれたコデブ。その車内には恰幅のいい年配の男の人が座っていた。
その男性は社長と名乗った。そしてコデブに言った。
男 「君みたいな人材を探していた!」とー
彼等は、ハロワの前で控えていて、仕事を探しに来た人を見つけては勧誘しているようだった。
  (私の心の声・ コデブ、この時点で怪しいと思おうよ・・・
しかしコデブにはそんな事関係ない。沢山の人の中で自分が選ばれた!という優越感だったと思う。
話を聞いてみると、コデブが興味あった業界の工場勤務に派遣として行く。と言う話し。
  (私の心の声・ そう言えばコデブ、次は製造業に行きたい。って言ってたな。
派遣会社の二人の話はコデブにとって魅力的だった。
その工場なら充分自宅から通勤できる範囲。これでいつでも友達とも遊べる。
給料もすごくいい!これだけあれば遊ぶのにも不自由しないし、
最悪、母さんにウチを追い出されても、ひとり暮らしでも何とかやっていけそうだ。
それに、派遣で入っても1年か1年半後には正社員になれると言う。
うん。文句ないじゃん!

こうしてコデブは意気揚々として家に帰ってきた。
私はコデブの話を聞きながら、コデブが持って帰ってきた派遣会社のパンフレットと名刺を見ていた。
パンフレットはキレイに出来てるけど、この程度は誰にでも簡単に作れる。
内容を見てみると、現在の派遣社員の8割が外国人だった。日本人は僅か2割ほど。それも大した人数じゃない。
派遣会社の従業員も少ない。かなり小さな派遣会社のようだ。
そして文章の一部に、”派遣後、1年から1年半後の正社員を目指す!”と書いてある。
だいたい、派遣会社の人間に相手企業の人事権はない。なのに「絶対正社員になれる!」なんて言うこと自体嘘だ。
それとも、この派遣会社は、この企業と何か特別な契約でも結んでいるのか?
更に、コデブが貰ってきた名刺(女性の物)には、”取締役”と言う役職が読める。
でもその文字のすぐ横の部分を修正液で消してある。
名刺なのに、修正された物を渡すなんて、どんな会社なのよ・・・
それにパンフレットを見ると、この女性の名前は”代表取締役社長”になっている。
では車の中にいた男性は? パンフレットを見ると、男性の名前は!代表取締役専務”・・・
何なのよ、この会社! ムチャクチャ怪しい・・・(;¬д¬)

苦い顔をしてる私を見て、コデブが黙る・・・
正直、私は嫌だった。なんで派遣なワケ?
確かにこんな小さな町では求人募集は少ないけれど、それでも正社員の求人がないわけじゃない。
就職して1年も経たずに退職してしまったコデブ。更に次が派遣では、コデブの履歴書はダメダメになってしまう・・・

私 「コデブは、その派遣で良いと思っているの?」
コ 「うん。」
私 「私は、反対だわ。」
主 「コデブがそれで良いなら、いいんじゃね。」
コイツは相変わらず無責任男!!

どうにも私には納得いかない話だ。渋い顔をしながら言う。
私 「1年後に絶対正社員になれる保証はないじゃない。」
コ 「いや、ちゃんとなれるって、言ってた。」
私 「そう簡単に、派遣から正社員になんてなれないよ。」
コ 「母さん、今は違うんやて。企業もお試し期間なんやて。」
私 「一般的な3ヶ月の試用期間ってヤツを派遣で補って、チャンと働ける人間か見極めてから正社員にする。ってコト?」
コ 「そう。」

ええー? 確かちょっと前までは、派遣切りが問題になっていなかったっけ
今の私の介護の仕事でも派遣を雇うことは時々ある。
そして、その派遣から社員に引き抜きされるのは、よくある話だ。
でも、介護は人手が足りないからそうなるだけで、一般企業でもそれは当てはまるのか?(??)
私の考えはもう古いのだろうか?
自信満々に言い切るコデブに、私は何も言えなく無った・・・。                                                                    
次の日、やっぱり納得いかない私は、何人かの人に聞いてみた。
皆の答えは、「それはkokiyuさんが言ってる事の方が正しい。」
自信を取り戻した私は、家に帰ってコデブと再び話そうと思った。
でも、どうせ素直に私の話に耳を傾けるコデブじゃない。だから、ネットを利用した。

居間で寝転がってゲームをしているコデブの横でパソコンを開いた私は、
ネット上に散らばっている派遣についての情報を調べだして、声に出して読み上げた。
派遣から正社員にはそうそう簡単になれない事や派遣会社とのトラブルなどー
そしてコデブが派遣で行く予定の企業の求人情報も探し出し、
この企業がどんな人間を必要としているか?も声に出して読んだ。
この企業が求めている人材は、とてもコデブとは合わない。派遣で入っても正社員になるのは無理に等しいー
ちょっと興味を惹かれた様子のコデブに、話しかける。
パンフレットと派遣会社の人間が言ってる事に矛盾がある事。パンフレットと名刺の不自然な違い。
そして企業側から考えた派遣とは何なのか?
無理強いはしないように、言葉使いも気をつけて話していると、段々コデブが私の話に耳を傾け始めた。
やがて立ち上がったコデブはー

コ 「俺、ちょっと断りの電話入れるわ。」

ヤッター!

コデブが電話をしているのを素知らぬ顔をして聞いていると・・・

そうとうガンガン、相手から言われている・・・
コデブ、アセアセしてるなあ~。
結構な時間電話で話していて、やっと電話が切れた時、コデブがヒトコト。

コ 「必死やな・・・・・
私 「コデブ、あなた、引いたでしょ?
コ 「うん。ムッチャ引いた・・・

ほら見ろ、言わんこっちゃない!とは思ったが、口にはしなかった。
まあ、コデブには良い経験になったと思う。
世の中、そんなに甘くない。人の弱みに漬け込んでくる奴はゴマンといる。
チョッピリ、社会の怖い部分を体験したコデブです。


✩この派遣会社もアホだなあ~と思う。
 ダメだと思ったら、逆に丁寧に受け入れてあげれば良いのに。
 コデブだって”申し訳ないなあ~”と言う気持ちがあった。
 その気持ちを上手~く利用して、巻き込むことも出来たはず。
 仮に、それでもダメだったとしても、キレイに止めさせてくれたなら会社の印象は良い。
 後々、もしかすると紹介があったり、どうしても仕事が見つからなかった時に頼ってくるかもしれない。
 現にコデブだって最初はそのつもりで電話したのだ。
 「もしどうしても仕事が見つからなかったら、またお世話になる事があるかもしれないので、その時はよろしくお願いします。」
 そう言うつもりでかけた断りの電話だったけど、
 相手側の余りの猛攻撃にゲンナリ・・・
 「今後もし派遣の世話になる事があっても、もう二度とこの会社に頼ることはないな。」
 そう言わせてしまった。
 ま、派遣会社側も、確率としてもう一度戻ってくる可能性が少ないからこそ、怒りをぶつけたんだろうけどねえ~。