農作業は種々あれど、基本中の基本は「畝立て」である。つまり野菜達のベッドを如何に快適に作り上げるか・・・・と言うのが命題だ。そんな簡単な事を、とご不満かも知れないが、程よく教材が身近に存在するので少し考察してみようかと思う。取り上げた教材は長老の耕作予定地、つい先日畝が出来あがったところだ。ちなみに想定は「タマネギの植栽」と「エンドウの種蒔き」だとか。こちらは少々遅れ気味の模様。彼の耕地を教材として取り上げたのは、模範的な構築だと思えたからだ。
まず行うのは土壌の改良、とりわけ酸性化が激しい耕地では石灰による中和が欠かせない。彼の使用品は子狸と違って「苦土石灰」。散布後2週間程度の猶予期間を置き本式作業へ。中和作業の後取り組むのが耕耘作業だ。この際、牛糞や鶏糞等を投入して元肥とする事例もある。耕耘作業の実施は回数多めの方が良いだろう。出来るだけ土壌を細かく砕き、砂地のような状態にするのが望ましい。彼はミニ耕耘機の「こまめくん」を引っ張りだし、何度も繰り返し耕耘していた。
下準備が終了すると、本番の畝立て。用具は専らスコップの出番だ。溝を掘り、掘った土を畝に載せ形態を整えていく。溝幅は両足がおける程度、好みにもよるだろう。畝高は30センチ程度が望ましいが、現場の条件にもよる。長老の畝高は全般的に高い、高畝専門の構築のようだ。ちなみに子狸の場合、イモ類などの根菜系は高めで50センチ近く盛っている。葉物や果菜類は其処までいかず20センチ位だろうか。
さて肝心の畝幅だが、これはもう耕作手法により様々だ。子狸のマメ類のように一列縦隊の栽培なら、50センチ程度の畝幅で十分だ。後、2列植えか3列植えか等の違いでも幅は変わってくるだろう。長老は2列植えがお好みのようで、畝幅80センチから1メートル程度が多いようだ。
長老と子狸は似たような作業を行っているが、最大の違いは美観の問題。画像でもお解りのように、長老の畝は直線状で壁面は固められ、美的センスが垣間見られる。子狸の場合、畝立てでヘトヘトになり其処までの配慮が及ばない。不格好な畝が並ぶが、栽培と収穫には影響無いと割り切っている。正直、忸怩たる思いは存在するのだが。
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