お~い、みんなで遊ぼうよ (山)

2013-10-26 14:42:00 | 童話
お~い、山く~ん、山く~ん、遊ぼうよ。
あれ、返事が無いや。
お~い、山く~ん、遊ぼうよ。

大きな山君、小さな山君。
ひとりで座っている山君、たくさん集まっている山君。
雪で真っ白になっている山君、もみじで真っ赤になっている山君。

あの山君はお花がいっぱいだから、だいだい色、黄色、白色、きれいな色の洋服を着ているみたいだね。

こっちの山君には滝が見える、高い所から水がいっぱい流れている、涼しそうだなぁ。

あそこの山君には木も花も草も生えていない、どうしたんだろう。
山君のふもとに工場がある。
煙突から煙がいっぱいだから山君が苦しそうだね。
工場が休みの日曜日だけは元気なんだね。

そうだ、工場へ行って煙を少なくしてもらおう。
工場の皆さん、煙を少なくしてください、お願いします。
やっと煙が少なくなった、山君は元気になるかなぁ。
山君がありがとうと言っているよ。
もう少したったら木や花や草がいっぱい生えるからね。
そうしたら、ほかの山君と同じになるからね。