僕達の小さくて大きな森(3)

2020-06-19 11:33:28 | 童話
次の日、宿題が終った時に友達がサッカーボールを持ってやって来た。
『植木のことをおじいちゃんに話したの?』
『ううん、まだ話して無いよ。』
『少しの間二人だけの秘密にしておこうか?』
『そうだね、秘密だよね。』

『今日も植木が置いてあるね。』
『うん、今日もおじいちゃんは植木を片付けないで出掛けたんだ。』
『今日もボールやエンピツが植木の中に入って行くのかなぁ?』
『今日はまだやっていないので分からないよ。』
『この大きなサッカーボールも植木の中に入って行くのかなぁ?』
『やってみようか?』
『でもサッカーボールはこれ一個しかないよ。』
『大丈夫だよ、植木の中へ探しに行けばいいんだよ。』
『探しに行けるかなぁ?』
『やってみようよ。』
『そうだね、やってみようか。』