両手を広げて(8)

2021-09-29 09:58:34 | 童話
『お母さん、今度はね、僕が行きたい場所を考えると、その場所が僕の所にやって来たんだよ。』
『あらっ、すごいわね。』

お父さんが『なんだそれは、そんな事は絶対に無いよ。』と言ったが、僕が飛んで行くより、僕が行きたい所が来るのが一番速いと思った。

そして、一番速い方法になったので、その日から夢は見なくなってしまったので残念だ。
よし、今度は一番遅い乗り物に乗る夢をみよう。

そして、僕はカタツムリに乗って世界を旅行している夢を見た。
ゆっくり、ゆっくりと広い所を旅行していて楽しかった。

僕は、この夢が一番楽しかった。

   おしまい