一年だけの友達(6)

2016-03-02 21:14:40 | 童話
その次の春に、女の子が学校へ行く時に、玄関の横から
『おはよう。』
という声が聞こえきました。

玄関の横を見ると、去年も生えていたのと同じ小さな草の私が生えているのを見つけました。
『あなたは私を知っているの?』
『ええ、小さなお花を咲かせていたお母さんから、あなたに大切にしてもらったことを聞いていたわ。そのお母さんもおばあちゃんから、あなたのことを聞いたと言っていたわ。』
『そう、うれしいわ。あなたも大切にしてあげるからね。』
『ありがとう。』

そして、私達と女の子との一年ごとの友達は、今も続いています。

      おしまい


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