・・・クラゲに刺されたよ! いい歳こいた兄ちゃんが叫んで海からあがってきた。 浜で待ってた彼女は驚いて心配そうに見つめていたが ・・・もう、帰ろうよ これが現代社会の多くの家庭の光景だ。 経験がまるでなく、頭デッカチな知識だけ豊富、経験から愉しい想像力を働かせるのではなく、知識から危険の想像力を働かせてばかり、だから有りもしない恐怖ばかりが先に浮かび、その行動も安全志向。 それは安全とは違うものだが、危険ばかりが脳裏に浮かび、自然の中ではナニも楽しくなくなってる。 山でもそう、海でもそう、自然に囲まれた島国の日本人として生まれ、ナニやってんだろうね~。 海でお子ちゃまたちがクラゲに刺された~、親や先生が大変だ~、ってなことは多いが、だいたいが海中を彷徨う海草に当たってるだけのことが多い。 かぶれることもある。 俺なんざ、ガキの頃からクラゲを手でどけながら泳いでるオヤジだから、なんてこた~ないし、そんなビビリの連中を大笑いしてやってる。 山で熊が出た~! ってのもそう。 ニホンカモシカだったり、猪だったりすることも多い。 どのみちそこは人間だけでなく、他の生き物も生きて居る場所だ。 安全ではないから止める、危険だから近寄らない・・・これが迷信と民話の元になってる。 そのうち龍が山を登り、恐竜が海から顔を出す、そんな話でもするんだろう。 現代社会の70~80歳の爺婆は、自然で遊んだり、自然で暮らしたりの経験がほとんどない。 ただ田舎で生まれ、育ったというだけの爺婆が多い。 山や海で遊び呆けてたという経験は、たいしてない。 老いて空想ばかりが呆けた頭に事実とは違う作り話を構成し、それを子や孫に伝えている。 在りもしない恐怖を伝えてばかりだから、それを素直に聞く子や孫は危険だと判断し、その行動も誤った先入観で染められてしまって檻の中。 俺が育ててる子供らや、その友達連中は、その嘘を現場で知ることになる。 大人の嘘つき、国家や社会や学校の嘘つき、それを山や海の現場で俺が身をもって教えてやってる。 これほど強烈な刺激は無いだろう。 ・・・え~? そうなの? ・・・ほんとだ! オジサンの言う通りだ!! 現実が目の前にあれば、嘘や作り話なんてもんは木っ端みじんになる。 俺は仕事をやってる時は、銀座や青山での地上げ以外で命の危険はあんまり感じることはなくなってるが、山や海で遊んでる時はいつもそれを感じて遊び呆けてる。 その緊張感を愉しむことを、いろんな多くの子供たちには教えてやってる。 鬼のように俺が怒る時、それは命を失うかも知れない時。 それをキチンと大人が教えてやること、これを教育という。 迷信や安全神話なんてもんは、テレビやネットや紙面でやっておるオナニーとおんなじさ。 だから遭難や事故はなくならない。 抗体というものがある、免疫とも言う。 人間の身体には、素晴らしく高度な自己治癒能力というものがある。 傷を負う、毒が入る、かぶれたり腫れたり膿んだりする、そうすると体内にそれに勝つ物質を作るようにすぐに対応しているものだが、これを余計な大人たちは医学や薬学で先に体内から排除する行動に出る。 自分の身体が抗体や免疫を作ってる最中に、薬や医療で先に退治しようとする。 その身体には抗体や免疫は出来ないまんまだ。 逆に仕事を失った自己治癒能力は、その余った力を健康な身体を蝕むことで解決しようとする。 これがこの100年くらい人間社会を困らせてる、癌や難病やアレルギーの元凶となっている。 地球の自然の中で生きる、そうして傷や病を負う、その繰り返しで人間は強くなれる。 先に薬を飲み、予防する、これがこの100年、間抜けな人類のやり始めたことだ。 過度な予防接種もまた、人体無視の金儲け。 抗体と免疫は赤子のまんまだ。 予防医学とは、先物取引とおなじ意味で、資本主義社会の作りだしたゼニカネ儲け、新種の詐欺だ。 そんな社会をずっと続けてると、難病やアレルギーはどんどん増え、新しい病気も増え、キリが無い金儲けは続いていくだけで、そこで生きる人間は弱くなり続け、無菌室で生活するようになるんだろう。 アホらしいことだぜ。 そこのあんたらのことだ。