今日は電卓の日
今日は電卓の日です。
1964年に国産初の電卓シャープCS-10Aが発売された日だそうです。
https://corporate.jp.sharp/news/110223-a.html
実は私、このCS-10Aを使ったことがあります。発売された翌年1965年、その時私は就職して最初に配属された千葉県銚子の外国航路と通信していた電電公社の無線局で送信機やアンテナの建設、保守の仕事をしていました。今では外国航路の船舶は衛星を使って電話で話ができますが、その頃は銚子と長崎の無線局から短波を使った電報しか通信手段がありませんでした。この短波のアンテナを設計するために使ったのです。
アンテナの設計はかなり複雑なもので、機械式手回し計算機やそろばんを使っており、結構時間がかかっていました。
ちょうどその時、10キロほど離れたオペレータのいる通信所にこの電卓が入り使わせてもらいました。
車が買えるほど高価なその電卓は専用の机に据え付けられ、半円筒形の鉄製のカバーが掛けられ、普段は鍵が掛けられていました。
LEDはもちろん7セグメントのディスプレイもない時代で数字の表示はニキシー管といって内部に0~9での数字を形どった電極の入った放電管が使われていました。またテンキーではなく戦後すぐのレジスターのように各桁ごとに0~9のキーがずらりと並んでいました。
計算は四則計算だけでしたが、大変早く計算ができることに驚いたものです。
その後、電卓の進化はすざましく、関数を内蔵した関数電卓、計算プログラムが組めるプログラム電卓が発売され、値段も我々の手の届くまでになり、今ではCS-10Aと同等の機能のものは百円ショップでも手に入ります。
そして同僚と使い方を競っていた関数電卓もスマホの無料アプリで簡単に手に入るようになりました。
最近の学生たちは最初からそういう世界に囲まれていますので、気づかないと思いますが、そろばん、機械式手回し計算機、計算尺、丸善の7桁対数表を駆使していた我々からすれば今の電卓、スマホはたいへんすばらしいツールであり、驚きを禁じ得ません。
なおご存じかもしれませんが、
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keisanサービス
https://keisan.casio.jp/
たとえば
観測者の高さから地上の見渡せる範囲を計算。
地球上の2地点の緯度・経度を指定して最短距離とその方位角を計算。
など公式を知らなくとも計算することができます。
高級電卓を不要とするおもしろいサイトです。
「ほろ酔いでいられるお酒の量」なども計算できます。
お時間がありましたら覗いてみてください。
