最近うれしかったこと
5月下旬、運転免許返納のために警察署を訪れたときのことです。免許関係窓口は交通課です。その同じ受付カウンターに「交通標識に関する意見」と書かれた投書箱がありました。免許の処理を終えたのち、受付の女性に道路標示についてもこの窓口になるのかと聞いてみました。
実はわが家の近くのお宮を囲む道路の半周分約300メートルほどの路側帯を示す白線がずいぶん前から消えてしまっているのです。お宮のさらに上の丘に新しい団地が造成されたこともあり、交通量が一段と多くなり、自動車が自転車や歩行者のすぐ脇をすり抜けるように走り、常々危険だと思っていました。
受付の女性は奥から若い男性警察官を呼んでくれ、事情を話すと「検討します」と言って話を聞いてくれました。念のためその翌日現地の地図と写真を警察署に届けました。
ところが、一週間ほどのち、話をした警察官よりお宮の周りの道路のその白線は市の所管になるので、市の方に話してもらいたいと電話がありました。路側帯は道路交通法による道路標示であり警察署の所管になるのですが、お宮の周りのその白線は道路法によるものであり、所管は市の方になるそうです。私が路側帯だと言ったため受付の警察官が勘違いしたようです。
一般の一市民がいちいち市の方へこのようなことをお願いしていいものかどうかと躊躇しましたが、乗りかかった舟、地図と現状の写真を持って支所の建設課を訪ねました。行く道すがら、書類を書いたり、印鑑を押したりしなければならないのかな、などと考えていたのですが、そのようなめんどうなことはなく、すぐ話を聞いてくれ、「時期は確約できないが、対応します」との返事をもらいました。
その後2ヵ月ほどがたち、先日、きれいな白線が引かれました。
白線があると通行する自動車もいくぶんスピードを落としているような気がします。
毎日、道を通るたび、まぶしいような白線を見るたびに「話してよかった」と少しうれしい気になります。
これも運転免許を返納してよかったことのひとつかもしれません。