棕櫚《しゅろ》
お宮裏参道の脇に棕櫚を植えています。
毎年6月の初めころに開かれる全国植樹祭に合わせて、毎年1本ずつ植えて、今26本になります。
数年前から中に成長の遅いものがあることに気づきました。棕櫚の成長速度がどの程度のものかはよく知りませんが、庭先に植えているものに比べると明らかに伸びが悪く、十年ほど経ってもほとんど伸びていません。
先日その原因が判明しました。近くに生えているウバメガシの根が棕櫚の根に絡みついていたのです。絡みついて棕櫚から栄養分を吸い取っているのか、あるいは周辺の土の栄養分を吸収するため棕櫚の栄養分が足りなくなっているようです。
原因に心当たりがあります。10年ほど前に棕櫚の根元に肥料を撒きました。その土地は岩が風化したような土で栄養分など全くなく、肥料を施せば少しでも早く大きくなると思ったのです。その肥料を求めて周りに生えているウバメガシが根を伸ばして来たようです。
棕櫚を植えるときに穴を掘ったときには根は一本もありませんでしたので肥料を求めてきたのは間違いありません。栄養分があるところに根を伸ばして来るは植物の本性でしょうからやむを得ません。
掘り出したところです。
細い白い根がウバメガシの根です。
ウバメガシの林の中でも棕櫚の木はりっぱに育っています。
一度周りのウバメガシの根を切り離し、肥料を与えなければ棕櫚も元気をとりもどすのではないか、対策を考えているところです。