般若心経

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2016-09-22 | Weblog
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台風とお遍路さん

 20日、台風16号が四国南部を通過しました。
当日の朝、高知からのテレビ中継で、強い雨風の中を傘をさして歩いているお遍路さんの姿がありました。風に吹かれて大変歩きにくそうでした。
 先達さんの中でも 雨風の中での巡拝は意見が分かれます。
「一度出発したら、雨風の中でも歩く、それが修行だ」という先達さんと
「無理して体をこわしたら元も子もない、体あってのお遍路だ」という先達さんです。
前者は巡拝を修行と考え、後者は巡拝を楽しみながら歩いているのでしょう。
私は、お遍路を始めた頃は前者の考えでした。
 20日のテレビを見て思い出したことがあります。
記録を見ると2013年10月11日のことです。前日、高知市の34番種間寺を経て高岡の町で宿を取り、当日は35番清滝寺から浦ノ内湾海側の横浪スカイラインを通り、須崎までの予定でした。ところが朝からどしゃぶりの雨。その中を清滝寺へ登り、36番青龍寺へ向かいました。
青龍寺の手前で足に違和感をおぼえました。清滝寺へ登るとき、雨で小川のようになった参道を歩いたため、靴の中に水が入り足にまめができたようです。
 最初左足裏の中指の付け根に小さなまめができて、中の水を針で出したのですが、次第に大きくなっていきます。1円玉から10円玉そして500円玉、最後には500円玉2つほどの大きさになってしまいました。これほど大きなまめは経験したことがありません。歩くつどにズキンズキンと痛みます。足裏をかばうため通常使うことのない筋肉を使うのでしょう、太ももやふくらはぎも痛くなってきました。 浦ノ内湾の奥に着く頃には右足にもまめができていました。このときほど杖のありがたさを感じたことはありません。
須崎の町に入ったのは当初の予定より3時間遅れ。とても翌日から歩ける状態ではなく、宿はキャンセルして須崎駅から帰途につきました。
 結局まめが固まり、普通に歩くことができるようになるまでに2週間かかり、最初の3日ほどは足裏の痛さに加え筋肉痛で立ち上がることもままならない有様でした。
あの朝、宿を出るとき「私は今日もう一泊してから行きます」といわれたお遍路さんがいました。
あのとき、一日待てばこのようなことにはならなかったと大変後悔した次第です。

そのときの清滝寺の写真です。


参道(徒歩道)は沢登りのようでした。


このような写真も撮っていました。少しは余裕もあったようです。


(几帳面にもそのときの足裏の写真も撮っていました。しかし、あまり気持ちのいいものではないのでご覧いただくのはやめます)