くまきち日記

名古屋に住んでいる、くまきちのたわごと。

『エリザベート』2015 ヒロインの対決

2015-06-27 02:19:48 | 韓国エンタメ
比喩みたいな表現が多くて、ちょっと訳しづらかった。













‘オクエリ’に戦慄し‘チョエリ’に涙する


■ミュージカル『エリザベート』オク・ジュヒョンVSチョ・ジョンウン

主人公エリザベート ダブルキャスティング演技対決
オク・ジュヒョン、圧倒的な歌唱力で観客を感動
チョ・ジョンウン、繊細な感性表現に切なさあふれる


ジャージャー麺とチャンポンの超強力なライバルが登場した。オクエリとチョエリだ。

オク・ジュヒョンとチョ・ジョンウンは最近 ソウル ブルースクエア・サムソン電子ホールで公演中のミュージカル『エリザベート』で
主人公エリザベート皇后役(ダブルキャスト)を引き受け 演技対決を繰り広げている。
‘オクエリ’と‘チョエリ’は観客らが付けたニックネームだ。

オク・ジュヒョンは2012年の初演時から3シーズン目である今回の公演まで‘固定’でエリザベートを引き受けてきた。
アンチファンの目さえハートにした伝説的なエリザベートだ。反面チョ・ジョンウンは今回が初めてだ。

なぜジャージャー麺、チャンポンを並べたかというと エリザベートを見ようとする観客には‘オク・ジュヒョン エリザベート’を見るか、
‘チョ・ジョンウン エリザベート’を見るかの選択が ジャージャー麺かチャンポンかというほど頭が痛くなったという話だ。


●‘感動’のオクエリVS‘共感’のチョエリ

オクエリとチョエリはどっちがより上手だろうか。

残念だが(?)実は二人とも本当に上手だ。伝統のオクエリは‘エリザベートの教科書’と呼ばれるほど完璧だ。
新しく加勢したチョエリは オクエリに見られなかった‘隙間の楽しみ’を与える。
二人の俳優は互いに囓り合うのではなく パズルのように餓鬼がぴたっと合う。

歌のスキル、声量は天下のオクエリに追いつく者はいない。彼女が歌う“私は私だけのもの”は まさしく絶唱だ。聴けば両の拳を握りしめて震えるほどだ。
対しチョエリは感情表現がナノ粒子のようにきめ細かい。きめ細かくて手に握ることができないほどだ。

オクエリの歌と演技が見る人の胸をときめかせれば、チョエリは胸が涙であふれるようにする。オクエリが‘感動’なら チョエリは‘共感’だ。

エリザベートは1837年に生まれ 16才でオーストリア帝国の皇后になった人物だ。
自由奔放な気質の父親のおかげで文化と芸術を愛し 乗馬を楽しむ明るい少女だった。
こうした彼女が 徹底した統制がとられた皇室生活が気に入るわけがない。エリザベートは生涯自由を求めて戦った女性だった。

このミュージカルのハイライトは エリザベートが“私は私だけのもの”を叫んで「これから私は思いどおりに踊る。
時間、場所、音楽まで すべて私が決めて」と宣言する場面だ。

オクエリが‘通知’なら チョエリは‘宣布’に近い感じだ。宣布をするが その中には恐れが隠れている。
「私の言葉を聞いて」と主張するが 実は「どうか聞いて下さい」という叫びがある。

二人の俳優の‘違い’が本当に良い。片方を見たら、もう片方も見てこそ完璧なエリザベート感想に終止符を打つことができるものだ。
あえて片方を選べというなら、後ろ手に組んで遠くの山を眺めなければならないだろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする