日向ぼっこ残日録

移り気そのままの「残日録」

貴方買います

2009年10月26日 11時38分15秒 | 残日録
高校球児の「菊池雄星」投手が、涙の「国内球界宣言」だが!

高校野球全盛でもあり、プロ野球も華やかさを迎えた1955年(昭和30年)、「前岡勤也」投手(和歌山県立新宮高校)は、プロ野球に身を投じることとなる。

連日、新聞は「貴方買います」と札束攻勢の争奪戦を繰り広げたのを報じた。
結果は、阪神タイガースに入団することとなったのだが。世間を驚かせたのは、その契約金であった。

800万円であった。

昭和30年、戦後復興も一段落とは言え、建設ブームや東京オリンピックによる景気は昭和37、8年からのことで、まだ貧しい人々が多かった。
サラリーマンの初任給も5000円程度の時代である。13800円がサラリーマンの平均と言われた時代の800万円は、現代に比べて40倍の値打ちがあったと思われます。3億2000万円もの大金を18歳が手にしたのだ。年収にしても40年以上の大金です。

ここで、菊池投手には何の罪もないにですが、18歳の子供に多くの球団が夢を託す異常さには驚きます。契約金に上限があるとはいえ、近年まで「裏金」が語られた異常な世界ですから、毒されずに泳げるかとも思います。

そこで、「涙」をみたので、若者らしく「初心忘れず」とMLBに身を投じて欲しかったと思います。壊れてもいいんじゃないでしょうか。大成して進出なんて・・・・。

ちなみに、すぐ後年タイガースに入団する「藤本勝己」選手(阪神の4番バッターとなり、島倉千代子との結婚もあった)は、80万円の契約金であった。


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