暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

楽しい技

2020年07月17日 | 古民家

 南と北とで望む、遠くの風景は・・・ゾワリと立ち並ぶとんがり木々のお山だったり・・・

ウロウロと曲がりくねった木々が幾重にも連なるお山だったり・・・。

温かい場所で育つ木は・・・成長が早く年輪の幅も広く柔らく育ちます・・・。

寒い場所で育つ木は・・・成長は遅くても、グリグリと力強く育ちます・・・。

木々の中には、生まれた頃に植えられたか細い枝葉が・・・大人を迎える頃には背丈を超えて大きく育ち・・・

箪笥に姿を変えるほど、成長が早い種類もあります・・・。

温かく温暖な気候で育った木々の成長が早いかと思えば・・・

足元が岩や、水の少ない土地だったりすれば成長が遅くとも・・・独自の進化をして・・・

すばらしく特別な樹種で、貴重な性格を手に入れる事も出来ます・・・。

そんな楽しい育ち方をした木々を見極め・・・育まれた時間を見て来たかのように・・・

やさしく加工して・・・適材適所に生かして組み立てる職人の技術・・・。

南と北とで建物の造りが違うのも・・・使われる場所も違ってくるのも、みんな違う性格をもって育ったから・・・

それぞれの得意な場所を守れるようにするのも・・・職人の目利きがあってこそ・・・

それは先人から残され、学んで来た時間があるから出来る手仕事です・・・。

5年・・・10年は当たり前・・・

20年30年携わってようやくスタートラインに立つくらいでちょうど良い仕事・・・

一生かけて自分の力になる職業・・・こんな楽しい仕事は他にないような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする