暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

どのくらい

2023年07月11日 | 古民家
 運ばれて来た荷物には・・・味気ない段ボールの他に、見覚えのある文字が並び・・・
無愛想な紐の縛り方にも・・・古い記憶が押し寄せて・・・
どこでも買えるようなお菓子や・・・土産物屋に並ぶ田舎が詰め込まれた重なりは・・・
10年過ぎても変わらない・・・子供じみた気遣いが、あとどのくらい残っているのか・・・
両の手で足りてしまう怖さに・・・自分の背中を重ねてしまう・・・。

時代を感じる時計や箪笥の古めかしさに・・・素直な自分の姿を見つけ・・・
親の若さを奇妙に受け取り・・・何度となく受け渡されて来ただろう見知らぬ歴史に・・・
自分が乗っていると気付けば・・・足元は、不意に怪しくなってしまう・・・。

自分が暮らした家は覚えていても・・・親が過ごした暮らしはおぼろげで・・・
おじちゃんやおばあちゃんの住処はいかほどだったのか・・・
姿カタチも・・・その場所さえも、今更覚えられないまま・・・
兄弟や従妹・・・そのまた子供ときたら、白黒もカラーも関係なく・・・
名前さえも出て来ない、モヤモヤと心地悪い時間が流れてしまうと・・・
歴史ある住まいに育つ無愛想な暮らしが・・・いつでも誰でも受け取る訳にもいかない・・・
数も数えられない居場所を、さ迷っているのかも知れない。

コメント
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