歳をとったら、歳相応の
服を着なさいとか、
妻や母親、祖母という
役割に
自分を合わせなさいとか、
周りの人と同じように
振る舞いなさいとか。
そんな窮屈な常識は、もう
いらない。
あなたはもっと、個性的
であっていい。
それが派手でも、大胆で
あっても、
堂々と着たい服を着る。
そうして、何万通りもの
個性が花開いたとき、
誰も見たことのない時代が、
一歩前に進み出す。
年齢を脱ぐ。
冒険を着る。
歳をとったら、歳相応の
服を着なさいとか、
妻や母親、祖母という
役割に
自分を合わせなさいとか、
周りの人と同じように
振る舞いなさいとか。
そんな窮屈な常識は、もう
いらない。
あなたはもっと、個性的
であっていい。
それが派手でも、大胆で
あっても、
堂々と着たい服を着る。
そうして、何万通りもの
個性が花開いたとき、
誰も見たことのない時代が、
一歩前に進み出す。
年齢を脱ぐ。
冒険を着る。
あなたは注文する。バーテンダ
ーの背中に向かって、ため息を
つく。
彼はまだやって来ない。どこか
らも、姿を見せない。エレベー
ターのと扉はさっきから何度
も、開いたり、閉まったりして
いる。が、彼は乗っていない。
あなたは気づく。やっとのこと
で、悟る。
今夜、彼は来ないかもしれない。
いや、来ない。来ないに決まっ
ている。きょうの約束は、あの
約束だったのだ。
あの約束―――
いつだったのか、このバーの
ちょうど真下にあるはずのベッ
トの上で、交わした指切り。
「いつものように待ち合わせ
をして、仮にどちらかが現れ
なかったら、それを『別れ』
のメッセージにしよう。
きれいさっぱり、あと腐れな
く、別れよう」
ついさっき見た、気持ちのいい
夢が一瞬にして、悪夢にすり替
わる。
夢のなかで、誰かの体を抱き
しめているのは夫だ。夫は
恋人の耳に囁いている。
「妻にきみのことを打ち明けた。
何もかも話した。別れるつもり
だ。俺にはもう、きみしかいな
い・・・・・」
まぶたをこすっても、こすって
も、あなたの目にはすべてが
二重に映っている。
星屑の下にはだれかが
眠っている
星屑の下には
あなたに愛されなかった
私が眠っている
坂道の上
あなたを思い
胸につきささる月明かり
その商人は時を売っていた。
「いらっしゃいませ。時は
いかがでしょうか。
1分から承ります」
ある男は商人から試しに1時間買った。
1時間買った男は、
それを読書の時間に使った。
ある女は1週間買った。
1週間買った女は、
それを海外旅行に使った。
「10年欲しいのだかね」
男は商人に聞いた。
「お客様、10年だと、だいぶ
値がはりますが」
「かまわん、10年ぶんよこせ」
10年かった男は、
それを病気の妻に譲った。
ねえ、私のこと
どのくらい好き?
このくらい。彼は両手を
思いっきり広げる。
それだけか。
私はかっがりしてみせる。
遠回りをしなければ
見えないものばかり。
※
有吉 弘行さんは『進め!電波
少年』でのヒッチハイクの旅
企画で話題となりブレイク。
ほどなくして人気は低迷し
仕事が激減。
内P出演時は基本的にリアク
ション芸、基本的に裸、
結果的には「裸」が功を奏し
今に至る。
時は詩人である。皆さまは、
何を言っているのだろうと、と
首を傾げられるかもしれない。
しかし、詩人とは言葉の網で時
を生け捕りにする魚師みたいな
ものなので、多少の脈絡のなさは
お許し頂きたい。
そう、魚師である詩人は、文字を
打ち込むキーボードのキーに、
“今”という魚を、ピカピカ光る
鮮魚のまま封じ込めることにやっ
きとなる。
銀色の刃物のような尾びれや背鰭
と格闘しながら、命懸けにもなる。
また深い海に潜り“過去”という
名の美しい巻貝を盗むのに余地が
ない。
未来は波間に漂う深緑色の藻だ。
それを網で掬い上げ、先取りする
ことに懸命になる。
大海に生きる回遊魚のような人
の一生を見つめて、その生き様
を書き記す。
恋の歌を書いても、人生の喜び
や悲しみを綴ったとしても、そ
れは時を描くことに他ならない。
一瞬たりとも留まることのない
のも、消え去り、流れ去ってゆ
くものを追いかける作業。
今日もどこかで、時の狭間に迷い
込んだ詩人が、難破船で独り言
を呟いている。
所詮、勝目はないのだ。詩人が
どんなに頑張ったて、時の方が
ずっとずっと詩人なのだから。