「将者智・信・仁・勇・厳也」
(将とは、智・信・仁・勇・厳なり)【始計篇】
孫子は、将(指導者)5つの徳性を備えていなければならないとしている。
1.智(知恵があること)
2.信(人から信頼されること)
3.仁(いたわりの心があること)
4.勇(勇気があること)
5.厳(厳しさがあること)
2.信(人から信頼されること)
3.仁(いたわりの心があること)
4.勇(勇気があること)
5.厳(厳しさがあること)
以上であるが、江戸時代の儒学者・山鹿素行は、この5つの順番が大切であるとして「太公望の兵書・六韜(りくとう)」と比べ、将には勇・智・仁・信・忠が必要であり、平和の時代にあって勇こそが第一であるとしている。
孫子は、一方において将が避けなければならない5つの落とし穴も挙げており、プラス・マイナスの両面から、将のあり方を示した。
つまり民衆は、自らの幸・不幸とか、特に極限状態である戦争では、生死に関わることであるから、国の大事を預かる指導者の振る舞いを、厳しく見つめていくことが肝心であるといっているのだ。