みちくさをしながら

いろいろあって、生活を見直している日々。

こんな大変な日になんですが「ガラスの仮面・44巻」

2009-08-30 23:46:14 | 本・映画など
いや~~、すごいですね、選挙結果。
政権交代が予想されていたとはいえ、ここまでとは!
願わくば、この結果が基本的人権を尊重する社会へとつながらんことを。

さてさて、こんなときになんですが、「ガラかめ44巻」読みました。
何と前巻が今年の2月に出ているのだから、今までと比べたら驚異的なスピードだ。
(43巻は4年ぶりの発売、その前は6年ぶり)
年内に2巻も「ガラかめ」の新刊が読めるなんて、まるで夢のようですよ(笑)

さてさてさて、この先は若干ネタバレがあるので、まだ読んでないわ!という方は、ご注意を。




速水さんとマヤの関係については、いい大人がぐだぐだとじれったい、と思わんでもないのですよ。
いつまでマヤの母親の死にこだわってるんだよ~~って。

ところが、速水父の台詞に「あのガチガチ頭のトーヘンボクの真澄が、もう7年もあの娘とかかわっておるのか…」というのが。
そうか、コミックの中ではあれは数年前の出来事だったんだよ。うっかりしていたよ。

ウィキペディアで見たら、『ガラスの仮面』の連載開始は1976年なのだね。なんと33年前!!
読者にしてみたら、マヤの母親のことはもう許してやってもいいだろうと思ってしまうほどの時間の流れが過ぎているので、登場人物の時間とのずれを意識していないと、特に感情の動きについては読み誤ってしまうんだな。

マヤと亜弓の対立では、44巻はとても面白かったですよ。

43巻でマヤが雨の中で紅天女の世界観(リアリティ)をつかむのに対して、44巻では、亜弓が雨の中で紅天女の心を見失うのですよ。
その対比が鮮やか。
間に、月影先生の稽古場見学で、舞台が終わっても阿古夜として水を飲むマヤと自分に戻って水を飲む亜弓の対照的な姿が描かれていて、マヤの才能に説得力を持たせています。

で、マヤが優位かと言えば、こっちはこっちで恋の場面で現実の恋に捕われて役になりきれないのでして。
2人がどう試練を乗り切っていくのか楽しみですわ。

何より、ガラかめの一番の魅力は、役者同士の才能のぶつかり合いの描写(マヤvs亜弓だけでなく)だと思うので、早く試演にこぎ着けてくれんかな。

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4 コメント

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やっと出たか~! (奈々子)
2009-08-31 11:02:43
私は文庫版を買っているのだが、もう少しで
新刊が出るな♪
マヤと亜弓さんの対比は確かに面白いところ。

楽しみじゃ~~~♪

>選挙
大きな贅沢なんていらない。
ただ、一生懸命働いて真面目に生きていて。。。
安心して暮らせる社会になってほしいと願うだけ。
そして、親亡き後も小悪魔が安心して
生きていける社会であってほしい。

願いなんて、そんな当たり前の「基本的人権」なんだがな。
返信する
やっと出たブギウギ~♪ (くりず)
2009-09-01 01:18:45
文庫版は紅梅の里で止まってるんだっけ?

今まで、雑誌連載時のエピソードがコミック版ではカットされていたんだけど、それがここへ来てガツンと入ってきたのよ。
え~~、あのエピソードをここへ持って来た~~!?って感じよ。
これから読むなら言わないでおくけど、さ。
実は、言いたくてウズウズ(笑)

>基本的人権

最初は「弱者にやさしい社会にならんことを」って書こうと思ったの。
でもさ、自民党政権(特にここ数年)では「基本的人権」って言葉がおとしめられてきたじゃない。
「人権メタボ」なんて口走ってくれた文科大臣もいたし。
だから、あえて「基本的人権の尊重」って書いたのよ。
これが、当たり前のことになって欲しいと思ってね。

ホント、「基本的人権の尊重」って「人は生まれながらに自由で幸せに生きる権利を持っていて、それが制限されるのは他の人の自由や幸せを奪う場合だけなんだよー」ってだけのことなんだけどね。
返信する
文庫版はねー (奈々子)
2009-09-01 09:31:38
真澄さんと詩織さんの婚約披露パーティに、それとは知らないマヤが行き、ショックのあまりグラスを落として速水会長が「ほぉっ」とにやけるシーンで終わっているのだ。
ちきしょー!早く読みてぇ(笑)

>基本的人権

この言葉の意味ってとても奥深いよな。
障がい児・者は今の社会では差別受けているのが当たり前じゃん。
小悪魔たちは「他人の自由や幸せ」を奪ったりしていないのに。

同じバスポイントのお友達(同じ小6の男の子)が月に一度、大学病院の歯科医に通っているんだが、満員電車の中でよろけたら、座っていた中年男性の膝にぶつかったことがあるそうなんだ。
そしたらそのオッサン、まるで汚いものに触れたかのように、思い切り膝をはたいたそうだよ。
それを見たその子のママ、えらくショック受けてねぇ。翌日、涙ぐみながら話してくれたよ。
返信する
日本国憲法 第13条 (くりず)
2009-09-06 00:44:24
>中年男性

たぶんね、その人にとっては、「家族がいて学校に通っていて夢もあって泣いたり笑ったり怒ったりする小学6年生の男の子」じゃなくて、障害者という「記号」でしかなかったんだよね。
ただの記号に共感はありえないから。

あらゆる差別は、相手が『笑ったり泣いたり怒ったりいろいろな人生を生きてきている1人の人間』だということを見失ってしまうところにあるんだと思う。

そして、『笑ったり泣いたり怒ったりいろいろな人生を生きてきている1人の人間』の代わりになる人間は、この世に2人といないのだと。
あなたの代わりになる人はいない、ということが個人の尊厳なのだと思うよ。



第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
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