人生いろいろ、たぶん大丈夫だ?

40代の中年おじさんです。「四十にして迷わず」うーん、迷える中年羊を誰か救いたまえ。

戦火のナージャ

2011年08月08日 21時29分07秒 | 作品
映画館で見ました。
上映時間2時間30分。この監督の作品を見るのは初めてです。「太陽に灼かれて」の続編のようですが見ていません。

第二次世界大戦のソ連戦線を舞台にした親子の絆のドラマ、と宣伝されていました。
確かにそう見ればそういう風にも見えます。しかし、私は「元英雄の軍人がスターリンによって粛正され、その後どう生き延びたか。若いロシア人の女性がどう戦争と向き合っていたのか」と思ってみていました。
設定は違いますが、戦争の過酷な運命と言うことで韓国映画の「ブラザーフット」を思い出しました。

親子の絆の物語はこの映画ではあまり描かれていません。2時間30分という長い映画ですが、続編があるはずです。そこまで見終わらなければ、この映画について何とも言えません。
また実際に見てもらえば分かりますが、映画の中で時系列が行ったり来たりするので、そこをはっきり理解するまで少し混乱しました。
そしてこの映画は1941年の場面で終わってしまいます。おそらく長編3部作のような体裁になると思いますが、早く結末を待っています。

印象に残ったシーン

塹壕でドイツ軍を迎え撃つために銃を構えて待つエリート兵の銃剣から始まりワンカットで兵士の目、そして引き金までのシーン。
このシーンで新品の小銃の美しさを際だたせ、その後の戦闘後のシーンで破壊された小銃を映したカット。結局この戦闘はどちらが勝利したのか分からないのですが、圧倒的な武力に対して、貧弱な兵器と士気だけで立ち向かうソ連兵の悲しさが読み取れます。

なぜコトフが懲罰部隊から抜けようとしなかったのか?屈辱?何かもっと他の理由がある気がします。

教会に残された娘の名が入ったショルダーバックを発見する父。娘が生きてしかも看護兵になっていると知った父。
このへんの描写がこの映画には描かれていません。続編への布石と思われます。
それに伴って、ナージャが看護兵になるエピソードも全く描かれていません。やはり続編が必要です。

看護兵ナージャが負傷兵に呼ばれ、治療をするシーン。
破壊された都市のくすんだ色の中で、若い娘の肌の色が際だっています。(実際に見てください)

たびたび出てくる回想後のコトフの顔のシーン。凍てつく雪の中、正規のユニフォームと装備をつけている。懲罰部隊とは状況が違うみたいです。1941年、または1943年、いつの時代のコトフだろう。そしてこのシーンに続いて、何かが起こるのだろうと思います。

コメント
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