私が貨幣を書くにあたって最も知りたいことは、人は何時の時代からお金を貯める(蓄蔵)ことに興味を持ったかということになる。貨幣には改めて言うまでもなく交換機能・保存機能(蓄蔵機能ともいう)がある。そしてもう一つ比較機能ということになるが。書いていくに当たっては最も重要と私自身考えているのが保存機能つまり蓄蔵機能だと言える。歴史を遡った遠い過去の時代、人は物々交換からその中で優れた交換機能を持つことができる希少性と保存性を持つことができる物質を手にすることができた。
その中で一番ポピュラーな物は何といってもタカラガイではなかったか、この日本列島における縄文時代には遺跡からは装身具用と思われる加工したタカラガイが発掘されている(西広貝塚) だが貨幣(交換材)として使われた痕跡はない。
タカラガイを貨幣代わりに使ったので最も知られているのが最古の貝貨としての中国殷王朝時代のもので保存に適したことと交換価値があったことと言われている。
キイロダカラなどの貝殻は、アフリカ諸国では何世紀にも渡って貨幣(貝貨)として用いられてきた。特に西欧諸国による奴隷貿易に伴い、モルディブ諸島近海で採集された大量のタカラガイがアフリカに持ち込まれた[2]。現在のガーナの通貨であるセディ(cedi)は、現地の言葉(Akan)でタカラガイ(の貝殻)を意味する。最古の貝貨は中国殷王朝時代のもので、タカラガイの貝殻やそれを模したものが貨幣として使われていた[3]。国内の通貨としてのみならず、タカラガイはインドとの交易にも利用された。漢字の「貝」はタカラガイに由来する象形文字であり、…ウィキぺディアより引用 他に中国の貨幣制度史参照
貨幣の歴史を調べてみると最初の貨幣となった物はタカラガイだということがすぐ分かる。ただどのように使われたのか詳細は分からない。私が知りたいのはその当時の人々の間で通貨(物と物との交換材)として使われたのかということであると同時に自己の懐にしまい込む蓄蔵という行為が人の間に芽生えたことかだ。
例として現在の貨幣社会といえるもの、人は金の亡者の様相を呈し貨幣を増やすことに専念している。例えばコンピュターを使い他の投資家より0.00?秒の差で相手を読み取り売りもしくは買いを入れ逆にそのわずかな差で自己が先に買ったものを相手に掴ませ失敗のない形で利益を上げていく。
私から言えば今までの経済学者といえる人は、人が貨幣を蓄蔵していくことを善として捉えその上で経済学を組み立ててきた。今まで貨幣の蓄蔵を悪という経済学は組み立てられてこなかったと言えるのではないか。過去の歴史を遡ってでも言えることだ。