オーストラリア ヒロシのリタイヤ日記

1994年からメルボルン在住のヒロシです。留学後に現地で就職、国際結婚、2020年、55歳からリタイヤ生活。

ドアノブと格闘

2023年11月29日 18時56分30秒 | 教育

今日は天気予報通り、朝から雨降りでした。今日は水曜日ですからジョギングの日(月、水、金)なのですが、、、近所の道は未舗装道路で、走ると靴がドロドロになりそうだったので、、、雨が止む迄、家に籠っていました。

今朝したことは、、、ドアノブの修理です。実は一週間ほど前に居間のドアのノブが両側からポロリと取れてしまって、40年以上前の古いドアですから、、、買い替えねばと思っていたのです。

しかし、ドアノブをホームセンターでかうのも数千円はかかりますし、しかも、このドアは2枚のドアですから左右2対、計4個のドアノブが必要で、かなり難易の作業になりそうでした。なので、ドアノブが壊れたまま放置状態だったのです。

それで、、、取れたドアノブを、もし元通りに取り付けることが出来れば、新しいドアノブを買いに行って取り付けるより100倍ぐらい簡単なんだけど、と思って、、、10分程、取れてしまった古いドアノブと格闘していたら、、、取り付けられました!

実は、ドアノブが取れてしまった日も、取り付けようと、5分程頑張ってみたのですが、、、出来なくて、その時は、諦めてしまったのですが、、、今日は再挑戦で、取り付ける事が出来て良かったです。やはり、、、やったことが無い事は、、、難しく感じて、、、自分には無理かも?って思っちゃいますよね。でも、、、そこで諦めたらそこで終わりなわけで、成長もありません。

なので、、、ドアノブと格闘していて直せた時は、、、パズルが解けた様でした。自分の中に、無理だよと思っている自分と絶対できるよ、っていう自分がいて、、、両者が格闘していて、絶対できるよって思ってた自分が勝った感じでした。

ドアノブなんて小さなことですが、、、この勝ったという小さな成功の積み重ねが、自分の自信になっていくのだと思います。

実は、友達のAさんと電話で話していた時、Aさんのトイレが壊れていていて、水が出っぱなしだと言うのです。それも数日前から、、、。水道屋さんに来てもらうと高いので、取り合えず放置してあるとの事でした。いや、水が出っぱなしなら、水道代がかかっちゃうよ、ということで、、、その夜は車をとばしてAさんの家のトイレを見に行ったのです。そしたら、トイレのタンクの中のプラスチックが割れてしまっていて、僕には直せない状況でした。

水道の元栓も錆ていて閉める事が出来ず、、、水道屋さんを呼んだ方が良いということになりました。その後、1週間ぐらい後にAさんに電話で話した時に、水道屋さんは高くついたか聞いてみると、、、何とまだ電話していないとの事だったんで、、、いや、放置しておいてもトイレの水が勝手に止まる訳ではないので、早く来てもらった方が良いと説得し、、、その後、やっと水道屋さんに来てもらってトイレの修理をしたそうです。

2週間以上、トイレの水が流れっぱなしだったので、、、水道代がトイレの修理以上にかかったと思われます。

Aさんは、家や物の修理は全く出来ない性格で、壊れたら自分で直すことはせず、お店に修理には出さず、新しい物に買い替えるのだそうです。例えば、芝刈り機は、オイル交換やブレードなどを定期的に替えなければいけないのですが、、、それをしないAさんは、ほぼ毎年新しい芝刈り機に買い替えるそうなのです。因みに家では、もう25年くらいになる古い芝刈り機を修理しながら、まだ使っています。その方が経済的だし、環境にも良いですから。

それでは、明日も、このブログでお会いしましょう。

 

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オックスフォード大学出身のルイーズさん

2023年10月17日 19時27分41秒 | 教育

今日はアルバイトが入っていいたので、5時に目覚まし時計をかけたのですが、起きたのは3時半。それから一睡もできませんでした。多分、今日行く現場は行ったことがない場所だったので、時間通りに着けるかどうか、不安だったからだと思います。

5時前には寝床を抜け出して、朝食のオーツ麦を食べ、家を出たのは6時頃、道は少し混んではいましたが、メルボルンの街の反対側まで行ったので、一時間以上かかりました。

現場で今日、一緒に働くパートナーのルイーズさんは、イギリス出身で、何と、オックスフォード大学文学部出身の才女なのです。彼女の話すは日本人の僕も顔負けの素晴らしい日本語で、日本のお茶の水大学に留学して太宰治の人間失格や有吉佐和子の恍惚の人、川端康成の小説を辞書を片手に日本語で読んだそうです。

驚いたのは、彼女が日本語を勉強し始めたのは大学生の19歳になってからで、ひらがなを覚えて、たったの3,4年で日本語の小説を読めるようになるのは、並大抵の努力では出来なかったでしょう。イギリスの高校ではドイツ語とフランス語も勉強したそうです。

こちらで出会って結婚された旦那さんは末期の患者のケアをするお医者さんをしておられ、小さなお子さんが2人、Aさんも旦那さんもパートタイム仕事をしながら子育てをされているそうです。お住まいはメルボルンの閑静な住宅街のホーソンというお金持ちが住んでいる所です。

イギリス人と比べてオーストラリア人はどう違うのか、ルイーズさんに尋ねたら、「オーストラリア人でも場所によって違うとのことで、メルボルンの人はイギリス人と殆ど同じですね。でも、クイーンズランド州の人や西オーストラリア州の人はのんびりしすぎていて、イギリス人とは違うわ。そして、イギリス人の性格は、日本人とアメリカ人の丁度、真ん中ぐらい。」とのことでした。

また、イギリスは寒い雨の日が多いのをどう思うか尋ねたところ、「そこで、生まれ育ったので、慣れてるから、別になんとも思わなかったわ。」だそうです。

食べ物の事を尋ねると、かつ丼ととんかつが一番美味しいそう。イギリスに旅行で来た日本人は美味しい物が食べられないから、可哀そうだそうです。イギリス料理は、あまり美味しくないので有名ですが、ローストラムやローストビーフなどは、美味しいと思います。ただ、ニンジン、ジャガイモ、豆などの野菜は茹でた後、塩、胡椒をかけて食べるだけなので、美味しいというよりは、なんとか、食べられるレベルの味です。逆に言えば、素材の味を楽しむとも言えるかも知れませんが、、、。

それでは、明日もこのブログでお会いしましょう。

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成績優秀賞授与式

2022年12月14日 20時22分04秒 | 教育

今日は息子の学校の成績優秀賞授与式があって、各学年の成績優秀者の約50人程、全部で300人程が賞状をもらいました。午後から式のリハーサルがあって、式は夜の7時半から9時半頃までありました。

各生徒にチケットが2枚配られ、僕と妻が行ってきました。幸いなことに、娘も息子も毎年この時期、成績優秀者に選ばれたので、ほぼ毎年この式に出席することができました。去年はコロナで式は中止になりましたが、賞状はもらえました。

こちらでは、各学年ごとに学年主任が簡単なスピーチをし、成績優秀者の名前を一人づつ読んで、最後に、最優秀の生徒が額縁に入った賞状をもらいました。

高校三年生の成績優秀者、つまり、大学入試の成績で学校の最高点のを取った生徒がスピーチをしましたが、その後も、学校のブラスバンド部による演奏が何曲かあって、全部で2時間程かかりました。

式の間、僕が考えていたことは、学校間格差です。息子の学校はビクトリア州の平均偏差値(30)よりほんの少し上(31)なので、特別良い学校ではないのです。今日の新聞には、各学校のメディアンスコア(偏差値)が、報道されました。日本の偏差値の中央値は50ですが、こちらでは30が中央値です。

私立の名門校はメディアンスコア(偏差値)が35ぐらい、最優秀の学校は38くらいです。反対に治安があまり良くない、地価の安いエリアにある公立の学校は偏差値が24くらいでしょうか。最低では22ぐらいでした。

毎年、この時期になると、大学入試(センター試験のようなもの)の各学校の偏差値の中央値を新聞で見るのですが、残念ながら、各学校の偏差値というのは、毎年あまり変化しません。つまり、良い学校は何年経っても偏差値が高く、悪い学校は何年経っても悪い学校のままなのです。

ただ、今年、公立の学校で10年程前には偏差値が27だったのにほぼ毎年偏差値が上がって、今年は偏差値が33になった学校が、僕の家からそう遠くない所にありました。公立だし、新興住宅地の中にある、新設校なので、普通ですと、あまり偏差値は良くないのです。

この学校、余程校長がやり手なのだと思います。そして、そこで働いている教師も余程努力しなければ、悪い学校を良い学校にすることはほぼ不可能なのです。つまり、テレビで放映された学園ドラマ「ドラゴン桜」のメルボルン版が実際に起こったといえるでしょう。ただ、一年では不可能、でも10年では可能だったのです。この学校ができたのですから、どんなに悪い学校でも校長が変われば、学校が変わるのだと思います。校長がことなかれ主義では、学校が変わりはずがありません。

では、明日も、このブログでお会いしましょう。

 

 

 

 

 

 

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息子の入試結果報告

2022年12月12日 14時05分44秒 | 教育

今朝、息子は6時半頃に起きて、朝ご飯を食べて、共通テストの結果をチェックする準備をしていました。7時以降にオンラインで大学入試センターにアクセスして、受験番号とパスワードを入力すると、入試の結果が分かるのです。僕も妻も娘も家族全員が朝7時前には起きて、息子の入試の結果を一緒に見ようと、ドキドキ、ハラハラで朝の7時を迎えました。今は何でもオンラインで自宅に居ながら結果が分かるので便利になったものです。

さて、結果(エータースコア)は94.1点。つまり、全受験者のトップ6%でした。因みに最高点は99.95点だそうで、100点ではないようです。

息子は思っていたより結果が良かったので、喜んでいました。その後は、家族皆で一緒に「よかったね。」と喜びを分かち合いました。

今日は息子の学校で卒業生にバーベキューの昼ご飯が用意されていたので、息子を学校に送って行きました。息子は恩師や友達と食パンに挟んだソーセージを食べながら、入試の成績を分かち合い、来年の大学のコースなどを話したようです。息子はモナシュ大学の工学部に入りたいようですが、僕は息子が理系の数学があまり得意ではないので、別の学部へ考え直すように言うのですが、聞く耳を持たないようです。

娘は今年、三年間の心理学部を卒業し、これ以上、心理学の勉強を続けたくはないそうで、来年は進路を大幅に変更し、メルボルン大学大学院の理学療法のコースに入学するようです。

幸いにも、オーストラリアでは、大学の授業料は国から無利子の奨学金を借りられるので、親が払う必要はなく経済的な負担にならないのが良いです。

今日のメルボルンは雨が降ったり止んだりと典型的な冬の天気で、散歩にさえ行くことが出来ませんでした。

それでは、明日も、このブログでお会いしましょう。

 

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息子の入試の結果は明日

2022年12月11日 19時42分15秒 | 教育

昨晩は、息子がビスケットを焼いてくれました。ちょっと前にはレモンケーキで、その前はバスクのチーズケーキを焼いてくれました。僕は甘いデザートは好きではないので、レシピの砂糖は半分か3分の1に減らしてもらいます。砂糖を取りすぎると、糖尿病の原因になりそうな気がするのです。もちろん、体が疲れている時は、甘い物を食べたくなりますが、普段の生活では、食後に食べる果物で十分な気がします。ただ、昼寝の後は、ボーっとしているので、頭をスッキリさせるのに、苦いチョコレートやココアを飲んだりします。

さて、明日の朝7時に息子の大学入試(日本の共通テストのようなもの)の成績がオンラインで発表されます。生徒達は、この成績をもとにして、入れる大学のコースを選びます。日本の様に、大学を決めてから受験をするのではないので、大学に不合格することはありません。

僕の印象では、息子は娘ほど家で勉強はしなかったので、(毎晩平均の勉強時間は1時間程)、あまり良い成績は取れないと思います。ただ、こちらは、日本と比べて、一般的に、生徒の勉強時間は格段に少ないようです。娘が受験生だった時も、家庭学習時間は、多分、2時間程度だったと思います。それでも、そこそこの成績が取れたのです。

ただ、こちらの大学は、入学してからが大変です。娘も、高校3年生の時より、大学の勉強の方が、より大変だと言います。そして、オーストラリアでは、大学入試の成績が悪くて、良い大学に入学出来なくても、入れた大学で勉強を頑張って、成績が良ければ、もっとレベルの高い大学に転校することは可能なのです。それで、日本の様に大学入試の成績で人生が決まることはないようです。

勿論、良い大学を出ても、良い就職ができる保証はありませんし、良い就職先が見つかったとしても、良い仕事ができるとは限りません。そして、良い仕事ができても、良い人生が送れるとは限りません。ただ、良い仕事や安定した収入があれば、良い人生を送れる可能性が高まることは確かです。では、良い仕事とは何でしょうか。給料の高い仕事でしょうか。日本ではよく、やりがいのある仕事、と言われるかもしれません。人の為、人に役立つ仕事はやりがいがある仕事なのでしょうか。でも、この世にある仕事は、全て、人の為、社会の為になる仕事ではないでしょうか。

だだ、僕が日本で大学生だった時、繊維の工場でアルバイトをしたのですが、流れ作業というか、単純な作業は、時間が経つのが、異様に遅く、しかも、工場には座れる椅子もなく、8時間立ちっぱなしなのは、とても辛かったです。40年近く前の事になりますが、18歳の春に、地元の繊維工場でアルバイトをして、家に帰った後、あまりの疲労で、倒れる様に居間に座り込んだまま、30分程、身動きが出来なかったのを覚えています。でも、それから一日も休まず、工場のアルバイトに行き、貯金に励みました。

それに比べて、僕の子供達は、何とも、楽そうなアルバイトです。3時間か4時間くらい、カフェでオーダーを取ったり、洗い物をしたりするだけ、しかも、毎日ではなく、週に2,3回だけ。お金を貯める意欲があまりないのでしょうか。ただ、後、ひと月程で、3年ぶりに子供達を連れて日本の実家に帰省するので、新しいアルバイトを探すのは、オーストラリアに帰ってからなのでしょう。

では、明日も、このブログでお会いしましょう。

 

 

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息子の3学期、始まる

2022年07月12日 15時18分09秒 | 教育

こちらの学校では日本の学校では各学期の始めと終わりにある始業式とか終業式は存在しません。いきなり授業が始まって、いきなり終わります。こちらではとても合理的だと思います。式なんて必要ないですよね。時間の無駄だと思います。もっとも、入学式や卒業式も、日本と違って至ってシンプルで、1,2時間目を使って学年集会で、伝達事項を伝えるだけ。

小学校の入学式も親は学校の入り口や体育館の入り口まで付き添ってきて、お別れです。日本の中学、高校に相当する6年間のセカンダリースクールなど、親さえ来ない事が多いです。

今日は、息子の学校の3学期の初日でした。いつもの様に車で学校まで送って行った後、浜辺をジョギングしました。今日は坂をかけあがらず、平坦な所だけ、15分程で終了しました。坂を上らなかった理由は、昨日ユーチューブのTEDという講演で、、走ることの弊害、についてのビデオを見てしまったからです。その動画によると、走りすぎると、心臓に細かい傷ができてしまい、逆に寿命が縮むと言うものでした。まあ、僕のジョギングは15分か25分程度なので、大丈夫だとは思いますが、、、。

息子の冬休みの宿題ですが、以前のブログで3学期が始まる3日前になっても、まだ宿題を始めてないようだと書いたのですが、あれから、やっと宿題を始めたのです。ただ、全部は出来ていないようで、今日も、学校から帰ってから、休みの宿題をしています。まあ、何も言わなくても自主的にしているので、これで良かったかなと。学校にもよると思いますが、こちらの先生は出した宿題は全部提出させて、丁寧にチェック、採点するということは希で、そんな時間もないですし。パラパラと見る程度だと思います。

ビクトリア州の学期ですが、一学期が9週間、二学期が11週間、三学期が10週間、四学期が10週間が標準的だと思います。学期の間には2週間の休みがあり、四学期の終わりには6週間の夏休みがあります。学校の休みには登校日などはなく、先生さえも、殆ど学校には行きません。ほぼ完全な休暇です。

それでは、また明日のブログでお会いしましょう。

(見出し画像と下の写真はウエブサイトから拝借)

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オーストラリアの教育事情 2 中高生の留学について

2022年06月23日 11時49分02秒 | 教育

今日もいつもの様に、息子を高校に送り届けてから、浜辺をジョギングしてきました。家に戻って、ブログを書き始めます。

このブログを読んで下さっている方の中には子供さんやお孫さんをオーストラリアに留学させることに興味がある方もいるのではないかと思います。そこで今日はオーストラリアの教育事情と、留学の問題点について、お話したいと思います。

僕の子供達は現地の公立の小中高に通いましたし、僕自身は昔の職場が私立の中高、妻は幼稚園と特別支援校で教えた経験があります。

オーストラリアの小、中高は各州が運営しているので、州によって多少の違いはあると思いますが、ここでは、僕の住んでいるビクトリア州の教育についてお話します。

まず、子供達は、幼稚園(Kindergarten)に3歳から2年間通うのが普通です。幼稚園と言っても、フルタイムではなく、週に2,3回、合計で15時間ほどで、遊びを通して集団生活や先生の指示を聞く訓練をします。家庭生活から学校生活に入る前の重要な移行期だと言えます。

小学校(primary school)は計7年あり、プレップ(prep)1年間の後、1年生から6年生です。小学校の後は日本の中学、高校に相当する6年間のセカンダリースクール(secondary school)があり、その後が大学、または専門学校(TAFE)があります。学校に給食はなく、殆どの生徒はサンドイッチなどのお弁当で、校庭に出て友達と一緒に食べます。売店で簡単な食べ物を買う事もできます。日本の中学、高校にあるような部活動は学校にはなく、バンドやスポーツ活動に興味がある生徒が、週に1度2時間ほど練習か試合があるだけです。週末に地域のクラブで練習や試合をする生徒も多いです。

生徒の約2/3は公立に1/3は私立の学校に通います。私立の学校は元々キリスト教の各宗派がその教区に学校を作ったのが始まりで公立の学校よりも歴史が古いです。カトリック系の学校は宗教色が強く、様々な学校行事が宗教に基づいています。歴史の古い学校は比較的裕福な地区にあり、授業料も年に2万ー3万豪ドル(200万―300万円)の学校が多いです。宗教色のあまりない私立の学校は新設校が多く授業料は比較的安い(1万豪ドル 百万円)です。です。大学進学率は学校の授業料や学校のある地域の地価に比例する傾向があり、高級住宅街にある学校は進学率が高く、治安のあまり良くない、地価の安い地域の学校は、進学率が低いです。

公立の学校は成績如何にかかわらず、オーストラリア人、又は、永住権保持者であれば、住んでいる地域の学校に入学、編入することができます。メルボルンの公立高校の中には入学試験に合格した生徒しか入れない選抜入学校(selective entry school)が四校あり、入学は9年生から始まります。一般的に公立高校は授業料は無料ですが、寄付という名目で数百ドルから2、3千ドル募るところが多いです。

残念ながら、外国人留学生には留学生料金が課され、公立の小学校で1万3千ドル(120万円)、公立高校では2万6千豪ドル(240万円)と日本では考えられない費用がかかり、公立高校の重要な財源になっています。これにホームステイ代、諸経費、保険、渡航費が加わると、1年に5、6百万円になります。

また、お子様を留学させることは費用の問題だけではなく、言葉や文化が全く違う環境に放り込まれることによる精神的なストレスも数字には表れない問題です。何年も前に、あるオーストラリア人の先生から聞いた話ですが、現地の小学校に転校してきた日本人の低学年の女の子が、言葉が分からない所へある日突然、放り込まれたショックからか、自衛手段として学校ではいつも目を閉じていたそうです。恐らくはご家族と仕事の転勤で来られたのだと思いますが、本人にとっては、とても辛かったのではないでしょうか。また、日本人留学生同士で、行動を共にし、休み時間や昼休みも日本語で話して、現地の生徒達と交流がなく、英語もあまり上達しなかったというケースや、学校で殆ど口を開かず、ホームステイ先では自室に引きこもりになっていて、ホストファミリーも手を焼くケースも聞いたことがあります。

更に、卒業後の問題もあります。もし、お子様がオーストラリアの高校を無事卒業できたら、次は現地の大学に進学、現地で就職、そして結婚の可能性も出てきます。そうすると、親子が離れ離れになってしまう可能性があります。会えるのは年に一度か、或いは数年に一度になってしまうこともあり、お互いに寂しい思いをされるのではないでしょうか。

この様に、特に中学、高校生の留学には留学エージェントの人たちが話したがらない闇が多く存在することを覚えておかなければいけないと思います。

ではまた明日、このブログでお会いしましょう。

 

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オーストラリアの教育事情 1 息子の大学受験

2022年06月22日 15時10分28秒 | 教育

今日のメルボルンは雨が降ったり止んだりの典型的な冬型の天気でした。朝は息子を高校に送った後、いつもの様にジョギングを30分程してきました。コロナで2週間ほどブランクがあったので、やはり以前ほど楽には走れません。

今週の日曜日から来週の金曜日まで、ホッサム(Hotham)というスキー場に家族で行ってきます。ホッサムスキー場は我が家から遠くて、車で6時間程かかるのです。高3の息子の学校が2週間の冬休みに入るので、休み中の前半を使って行って来ます。

日本だったら、受験生は勉強で忙しくて、スキーに行くことなど考えられないと思いますが、こちらの高校生は勉強の量も日本の高校生より少ないようで、日本の様な受験戦争はないです。塾に行ったり、家庭教師に見てもらう生徒もいますが、そういう生徒は全体の10%ほどではないかと思います。こちらでは日本の様な受験産業が確立されていません。その理由は、オーストラリアでは、良い大学(学部)に行って、良い会社(大企業か公務員)に入って、良い生活をするという日本のお決まりのコースがハッキリとは出来ていないからだと思います。

こちらでは専門学校で手に職をつけて、事業を始めるというパターンも多いので、いい大学に行くだけが成功のパターンではないです。また、お金持ちになることが人生の成功と考える人はそれ程おらず、ある程度の収入があれば、後はお金儲けよりも家庭で子供と時間を過ごす方が大切だと考える人は多いと思います。

勉強ができない子供に、塾にまで行かせて成績を上げさせようと考える親は少なく、「子供の成績が悪いのは、頭が悪いからで、親に似たのだろうから仕方がない。塾に行かせたり、家庭教師に見てもらっても、お金の無駄。それほど成績は変わらないだろう。大学は厳しいところだ。無理にいい大学、いい学部に入れても、いずれ 大学でついていけなくなるだけ。専門学校にでも行って、何か手に職をつけたらいい。」という感じなのです。因みに、こちらでは水道工事の職人さんと歯医者さんの時給はほぼ同じくらいだと聞いたことがあるくらいです。

実は僕が中学、高校の時、よく親から「勉強しろ。」と言われて、逆に反発してしまい、勉強したくなくなった思い出があるので、子供達には出来るだけ、それを言わない様にしています。先生から出された宿題だけはやってくれればいい、あとは自己責任という考え方です。リビングの端に子供達の勉強机があって、息子が、勉強もしないで遊んでいたりすると、不安になりますが、ここが踏ん張りどころです。何も言わないことによって、子供達は自分を信用して、自主性に任せていると思ってくれるといいのですが。

10月にビクトリア州の共通の試験のがあり、その点数は約50パーセント、残りの50%は高3の各高校の先生が作ったテストの学校でのランキングが使われます。(教育は国ではなく、各州が行う。)日本のような一発勝負ではないので、生徒のストレスも日本の生徒よりは少なそうです。

日本では浪人生がいますが、こちらでは殆ど聞いたことがありません。もし入試の成績が悪くても、取り合えず入れる大学や学部に入って、その大学での成績によっては、志望の大学や学部に編入することが可能だからです。

オーストラリアでは殆どすべての大学は国立大学で、殆どの学生は後で返す奨学金を使って入学します。ただ、その奨学金は将来、年収が一定以上でないと、返却の義務がないのです。日本では卒業後の収入の有無に関わらず、奨学金は返済しなければならないそうで、非常に厳しいと思います。

では、また明日のブログでお会いしましょう。

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