名古屋市立大学芸術工学部と大学院芸術工学科の卒業修了展を、市民ギャラリー矢田(地下鉄ナゴヤドーム前矢田下車)で見てきました。
展覧会は24日(月・振替休日)まで。
名古屋市立大の芸術工学部は1996年に発足。ホームページなどによると「デザインや芸術の感性と工学理論を身に付け、人間中心の考え方ができる総合デザイナーの育成」を目指しています。
会場には7つの研究室のメンバーらの作品を展示。より良い暮らしや環境を目指したさまざまな提案が、模型や設計図とともに並んでいます。
政治の象徴である国会議事堂の正面広場を公園化して、未来を担う子どもたちが楽しそうに駆け回る場にといった提案。増える母子家庭や父子家庭の親子の居場所となる施設づくりや、過疎地の無人駅を地域住民のたまり場に、といった案もありました。
名古屋市立大学らしく、名古屋の街づくりをテーマにした案もいくつか。
例えば、名古屋は全国でも有数の地下利用が進んだ街ですが、さらに日光が差し込み、音楽やいろいろな体験を楽しめる地下広場をとの提案。}
名古屋市営の墓地で5万基の墓があるという広大な八事霊園を、樹木葬などによって自然公園墓地にする案。東山動植物園に環境を生かした教育専門施設を設けることや、学童などの団体だけでなく個人入場者の質問にも対応できるスタッフを置くことなどを提案しています。
研究に出来るだけ目を通そうとしながら思ったことをひとつ。
この展覧会に限ったことではありませんが、この種の展示会場は照明が暗く、まずまずの視力でも掲示された研究の狙いやデータなどをきちんと見て回るのは容易ではありません。
見せたい模型と読ませたい文章やイラスト、グラフなどの掲示物からなる展覧会の照明は難しい思いますが、絵画や生け花、インテリア展などのような照明は必要でしょうか。
全体に明るくするとともに、文章を一層簡略化したり研究のテーマや概要だけでも文字を大きくするような工夫もあれば、などと考えながら展示室を出ました。