長浜市内のホテルから同市内にある体験型ミュージアム「ヤンマーミュージアム」へ。
ヤンマーと言えばディーゼルエンジン。エンジンの歴史と共にトラクターやプレージャーボート、パワーショベルなどが展示され、孫も運転台に乗って大はしゃぎでしたが、僕には子どものころの農作業を思い起こしながらの見学になりました。
というのは農村で過ごした中学生時代、農家ではなかったものの農繁期には農業を営む祖父の田んぼへ出掛け、田んぼに稲苗を投げ入れたり、苗を数本ずつ指先で摘まむようにして植えたり、虫取りやヒエ取り。刈取りや脱穀も・・・。
僕にとっては手伝いというより遊びのようなものでしたが、農作業の忙しさ、辛さを垣間見たものです。
そこへ、出現したのが耕作機械でした。
農家では競い合うように購入、同時に進められた農地の区画整理事業と合わせ農業革命さながら。他の農機具メーカーとともにヤンマーは親しみ深い存在でした。
一方で、農家では機械購入のため多額の借金を抱え、農機具貧乏といった言葉を耳にしたものです。
余談ですが、社名の「ヤンマー」の由来は、子どものころ追いかけたトンボのオニヤンマであることを今回初めて知りました。
長浜は神社仏閣の多い街ですが、前日の大通寺に次いで渡岸寺観音堂(向源寺)へ。教室のスケッチ会でも訪ねたことがあるのに、わが国の彫刻史の最高傑作とされる国宝の11面観音立像を見たかったからです。
説明を聞きながら高さ195㌢、一木造りの像を正面から、横から、背後からと角度を変えて拝見。彫刻や観音像に対する知識は乏しいのに、吸い寄せられるように見つめる自分がいました。
帰途に立ち寄ったのは、米原市にある醒井養鱒場。
ちょうど140年前の1878年(明治11年)、滋賀県が琵琶湖の固有種であるビワマスの養殖場として開設。19㌶の敷地に約80の養殖池や研究施設があり、現在ではニジマス160万匹のほかアマゴやイワナ、ビワマスなどの淡水魚を育てているそうです。
僕は、隣接する岐阜県に住んでいた小学生時代に見学したことがあり、今回は約70年ぶりの訪問でした。
それはともかく、孫らにとって魅力なのはやはり併設されている釣り場です。
「釣った魚は全部買い上げになるから、注意してね」の言葉を背に、孫が代表して竿を出すことに。孫は初めての釣りにやや戸惑っていましたが、親の手助けというより、手出しがあって次々にヒット。
釣り池にニジマスが追加されるシーンにも出会いました。その場で塩焼きにしてもらって平らげ、家路に。
孫は、夏休み日記にこの旅の何を取り上げるのかな。
釣り池に大きなホースでニジマスを放流
釣りすぎに注意