YB&YBRダイアリー

中国ヤマハのYB125SPとYBR125でバイクライフを満喫するブログ
(自己責任を伴う整備・改造を多く含んでいます)

30分で出来るピボットの整備(追記あり)

2014年11月05日 | YBR125整備

YX125の出現によりネタが前後しちゃったw

文化の日は見事な秋晴れだったので結局タイヤ交換もせず、スイングアームピボット整備をやっただけ
で近所へ散歩ツーリングに出かけてしまったよ。
ピボット整備は約2年前にやった記憶がある。 リア周りの大掃除とタイヤ交換
どうせタイヤを前後同時交換するなら良い状態の足回りで印象を感じ取りたいからね。
ピボット整備は普通、タイヤを外したついでにサスペンションなど周辺部品も外し、スイングアーム単体
にして掃除とグリス塗布をするんだけど今回はちょっと違う方法でやってみた。
これが後で間違いだと気づいたので後半に追記しました。w

用意したのが全長24cm、ネジ部の直径が12mmの長ボルト。

ホームセンターなどのネジ類・建材金具類売り場で見かけるボルトで値段は何と約100円。
これを冶具にして簡単にピボットのグリスアップをしよう。

センタースタンドで車体を立てて、右側にあるピボットシャフトのナットを17mmレンチで緩める。

供回り止めは反対側に17mmスパナでもかければ良い。

ナットが外れたらプラスチックハンマーやゴムハンマーか当て木を介してシャフトを叩き出す。


面位置まで押し込んだら冶具として用意した長ボルトを当てる。

そして少しずつ奥へピボットシャフトを叩き出す。

反対側はこんな具合に飛び出してきた。

あ゛…錆びてる・・・

最後まで押し出すと冶具用ボルトが貫通する。

このボルトのおかげでリアタイヤやサスペンションが付いた状態でもスイングアームは車体から外れない
のだ。

冶具ボルトを約5cm抜いてから穴の奥にあるスリーブ内側の汚れやサビを落とす。


ウエスをからめた割り箸や古歯ブラシで行うと良い。


綺麗になったらグリスを中に塗る。

ここはリチューム石鹸系グリスが指定でモリブデン系は適さない。
綿棒でやってみたけどちょっと長さが短くて奥の方が塗りにくかったから、割り箸などで塗りつけると良い
だろう。

ピボットシャフトに錆があったので落とした。

鉄ブラシやスチールウールを使うとメッキにキズが入って余計な錆を呼ぶので、真ちゅうブラシかナイロ
ンタワシで錆を除去するほうが良い。

ピボットシャフトの掃除が済んだらリチュームグリスを全体に薄く塗布する。

可動接触部以外にも塗るとシャフト全体の錆対策になるよ。

ピボットシャフトを冶具ボルトに当てながら差し込んで行くと、冶具ボルトが外れてピボットシャフトが貫通
する。

差し込む時に引っかかるならタイヤを少し揺するとピボット穴とフレーム穴が一致して素直に入るはずだ。

今度はピボットシャフトを約5cm抜いて右側のスリーブ内を清掃とグリス塗布する。

綿棒ではちょっと作業しづらかったので、歯ブラシでグリス塗布をしてみたら具合がよかった。
安い歯ブラシ5本セットはこんな時に重宝した。w

グリス塗布後、ピボットシャフトを押し込み、平ワッシャーとセルフロックナットを組む。

セルフロック(ゆるみ防止機能)なので、ガンガン締め付ける必要はない。
指定トルクは59Nmだが締め付けすぎはピボットが歪んでスイングアームの動きが悪くなる傾向があった
ので、緩みにくいセルフロック機能を信頼し締めが固く感じ始めたら1/8~1/4回転程度増し締めして
終えたほうが良いだろう。
俺の車体では実測で35Nmで十分な感じであった。
これでリアスイングアームのピボット部整備は完了した。
購入した長ボルトは叩き棒として応用したり他に色々使い道が残ってる。

と言いたいところが後日サービスマニュアルに掲載された構造断面図を眺めてる
うちに勘違いがあったので追記します!


まず、この図面をみてください。

・ピボットシャフト、タンデムステップホルダー、スラストカバー、カラー、フレームが連結固定される。

・ブッシュ、オイルシール、スイングアームが固定される。


・スラストカバーとブッシュの間の隙間は約0.25~0.45mm(左右共で0.5~0.9mm指定)の設定で

 サービスマニュアルは明記。

つまり、スイングアームが動くとブッシュとカラー間が擦れながら動くわけで、今回紹介した
方法では意味がない。
スマン、俺の勘違い作業だったよ・・・orz
やはりある程度分解してカラーを抜いて掃除し、カラーの外周をグリスアップするべきだった。
35Nmで締めたおかげか動きは滑らかになったけれど、本来はカラーの外側をグリスで潤滑する事で
性能を発揮する。
30分でできるのはシャフトのサビ確認とカラーとの固着防止と思っていただきたい。(汗)
後日、本格的なピボット整備をする予定なのでその時に詳しい方法を紹介したいと思います。

なお、この構造のYBRは旧型の05~09式なので、11年式以降YBRやYB、YX、YSなどはラバーブッシュ式
構造のためカラーとブッシュが一体になっており、特にグリスアップしなければならないわけでは無い。
気になる人はピボットシャフトの錆止め用に、一回くらいは抜いて掃除・グリス塗布でもすればよいでしょう。