今宵の一枚はロン・カーターのPastels、録音は1976年、レーベルはMilestone。このアルバム、実に贅沢だ。なぜならロンがやりたいことを好きなようにやったアルバムだから。およそbass奏者が思いつきそうなことを思うが儘に奏している。リズムセクションを外してストリングスだけと奏でるなんて、bass奏者冥利に尽きますな。リーダーであると同時に、プロデュースまで自らの手で手掛けている。思い通りのアルバムができるはずである。
ふとポール・チェンバースを思い出した。同じくbass奏者で、名手としても名高い。がしかし彼が晩年になってリリースした「bass on top」を聴いてもここまで、自由奔放でかつbass絶対な演奏ではない。両者の違いを改めて感じた。
録音は素晴らしい。一音一音粒立ちが良く、明確。音像もクッキリで爽快。
personnel
Ron Carter(bass)
Kenny Barron(piano)
Huge Mccraken(elctric harmonica&acoustic guitar)
Harvey Mason(drums)
side A
1.Woolaphant
2.Ballad
side B
1.One bass rag
2.Pastels
3.12+12