アナログおやじのJazz&Audio日記

アナログ好きのおっさんが綴るJazz&Audioの四方山話です。夜な夜なレコード三昧、オーディオ三昧です。

Eric Clapton(Money and Cigarettes)

2015年10月31日 15時37分33秒 | ロック






天気予報が珍しく外れ。鈍より曇った肌寒い土曜日の昼下がり、Rockの日なのだ。食わず嫌いでRock小僧時代はほとんど針を落とすことがなかったClapton。もちろンLaylaやI shot the sheriffは聴いていたけれど、当時はZep命だったのでClaptonの良さがわからなかった。歌のうまさやいぶし銀のguitarの上手さはさすがで、とりわ前者は聴けば聴くほど納得。麻薬中毒のつらい経験を克服した復帰第一作である本作、どこか肩の力が抜けた感があり、リラックスして聴ける。


アメリカンロックの香りがしてのんびりほのぼの感タップリでこれはこれで、心地よいのだがどこか「らしくない」気もする。B面冒頭のPretty girlのGuitarはさすがと思わせる出来で、思わず耳を聳てた。でもRy Cooder上手いなぁ。(笑)

録音は凡庸、スピーカーの真中に音像が集まるがちで、同じClaptonでもSlowhandのSACD版を聴いてしまうと余りの違いにガックリだ。


side A

1. Everybody Oughta Make A Change

2.The Shape You're In

3.Ain't Going Down

4. I've Got A Rock 'N' Roll Heart

1.Pretty girl

2.Man In Love

3.Crosscut Saw

4.Slow Down Linda

5.Crazy Country Hop

(personnel)

Eric Clapton(guitar)

Ry Cooder(slide guitar)

Albert Lee(key、vocal、guitar)

Roger Hawkins(drums)

Donald "duck" Dunn(base)


Ella Fitzgerald(Ella and nice guys)

2015年10月30日 23時48分48秒 | ジャズ






今宵の一枚はElla Fitzgeraldの「Ella and nice guys」。録音は1937年から1951年、レーベルはMCA(デッカ)。女性vocalが続く、大御所の登場である。にEllaおばさんの愛称で親しまれいわばアメリカの母的な存在で、日本でも人気があったが彼の地では国民的な英雄と言っても過言ではなかった。この人なんせ活動期間が長い。デビューが1935年、1941年にソロ歌手生活に入り以来1989年(最後のアルバム制作年)まで実に54年に及ぶ。

このアルバム興味深いのは戦前と戦後でまったく録音が違うこと。当然といえば当然だがA面5曲までが1945年までで、その違いに驚く。モノーラルとはいえ、グッと音が鮮明になりリアリティが格段に増す。さらに1940年代と1950年代の録音を聴くと、また一段と音が良くなるからおもしろい。

A面6曲目のFairy talesとB面7曲目のI still the same about youの男性コーラス陣とEllaの掛け合いが素晴らしい。戦後の安定した歌唱が彼女の充実ぶりを物語っている。




side A

1.It's only a paper moon

2.For sentimental reasons

3.It's a pity to say goodnight

4.Big boy blue

5.Dedicated to you

6.Fairy tales

side B

1.Cow cow boogie

2.Into each life some rain must fall

3.I'm making believe

4.I'm beginning to see the light

5.That's the way it is

6.Little small town girl

7.I still feel the same about you

8.Lonesome girl

9.The bean bag song


(personnel)

Ella Fitzgerald(vocal)

Delta Rhythm boys(Chorus)

The Mills Brothers(Chorus)

Ink spot(Chorus)

The Skylarks(Chorus)






Carmen Macrae(After glow)

2015年10月29日 23時34分01秒 | ジャズ








今宵の一枚はCarmen MacraeのAfter glow。録音は1957年、レーベルはMCA(デッカ)。Billie Holidayは別格としてJazz vocal三御三家といえばElla Jane Fitzgerald、Sarah Vaughan、そしてこのCarmen Macraeである。安定した乗りの良い歌唱は個人的には三人の中では一番好きな歌手だ。pianistとしても才能ある人で本アルバムでもA面1、4そしてb面2、6では彼女自身がpianoを弾いていいる。白眉はなんといってもMy fanny valentine。情感タップリに謳いあげJazz vocalの醍醐味が堪能できる。興味深いのはA面最後のNice work if you can get it(うまくやれ)、他の曲と違い録音が俄然よく、音がクッキリハッキリ。彼女の歌声も太く芯のある感じになる。不思議。全体的にはあまりぱっとしない録音だが、この曲だけ別格。

伴奏のRay Bryantが何とも若い。


side A

1.I Can't Escape You
2.Guess Who I Saw Today
3.My Funny Valentine
4.The Little Things That Mean So Much
5.I'm Thru With Love
6.Nice Work If You Can Get It

side B

1.East Of The Sun
2.Exactly Like You
3.All My Life
4.Between The Devil And The Deep Blue Sea
5.Dream Life
6.Perdido

(personnel)

Carmen Macrae(vocal)

Ray Bryant(piano)

Ike Isaacs(bass)

Specs Wright(drums)


M-509見参

2015年10月28日 23時01分49秒 | オーディオ







昨日遅く、21時過ぎに到着したM-509パワーアンプ、セッティングと初期慣らしのため評価は控え本日、早めに帰宅しすでに4時間以上鳴らし安定した出音を確認。それにしても寝起きの悪いアンプ、2時間経過しないと良い音にならない。


試聴機器

Speaker: Altec620B

Pre Amp.: onkyo p-309

Power Amp.: onkyo M-509

Analog Player: YAMAHA GT-2000

MC Cartridge: Audio technica  AT-ART1

CD,SACD Player:DENON DCD αSA10


評価は以下のSAD、CD、LPで行った。

SACD:Diana Krall [The girl in the other room」

CD:Sonny Clark「Cool Struttin'」

LP:Barney Kessel「Kessel plays standards」

LP:Super guitar trio「Friday night in San Francisco」


*接続はWスーパーサーボケーブルを使用

全体にパワフルでグイグイ音が前に出てくる。一音一音が明確で力強い。聴いていて爽快だ。全帯域ともスピード感が素晴らしい。620Bがあたかもカンフル剤を飲んだごとく元気になった。不満はいまひとつ奥行きの表現が足りないこと。この点はSE A-3の方が優れていた気がする。ともあれ、これなら大満足。暫くはアンプの浮気はしなくてすみそうだ。(笑)Wスパーサーボケーブルを外すと音がオフとなり全体に引っ込んだ音になる。やはりこのアンプはWスーパーサーボ接続必須のようだ。すでに入手不可能で半ばあきらめていたが、M-509&P-309使いとして有名なIT総研さんのご厚意でなんと譲っていただいた。!!ありがとうございました。

Billie Holiday(The Billie Holiday Story)

2015年10月27日 00時30分57秒 | ジャズ




今宵の一枚ははBillie HolidayのThe Billie Holiday Story。録音は1944年から1950年。レーベルはデッカ。(デッカ録音、全曲!!)Jazzフリークいや音楽ファンであれば一度はこの人の唄を聴いたことがあるだろう。一度聴いたら忘れない、なんとももの悲しく、心打たれる歌唱は彼女の黒人として受けた数々の迫害、差別がすべて反映されているから。ご存じ「奇妙な果実」はその由来を聞いたとき、恐れと同時に怒りを感じた。やりきれなかった。

1960年代の黒人解放運動が燃え盛る以前の時代が、彼女が生きた時代。どれだけ彼女が迫害されたか想像するだけで気が重くなる。1964年、東京オリンピックの年にやっと人種差別が法的に撤廃された。たった51年前まである。バスに乗れば、厳然と白人と席が分けられ、レストランもトイレさえも別。ちよっと信じられないが、現実にこんなことがまかり通っていたのがアメリカという国。



side A

1.Lover man

2.No more

3.That old devil called love

4.Don't explain

5.You better go now

6.What is this thing called love?

side B

1.Good morning heart ache

2.No good man

3.Big stuff

4.Baby, I don't cry over you

5.I'll look around


Deep purple(Live in Japan)

2015年10月25日 23時37分41秒 | ロック




今宵の一枚はDeep purple「Live in Japan」、録音は1972年。レーベルはWB。週末はRock、今日はとっておきのhard rock bandだ。Deep Purpleは日本ではLed Zeppelinとともに人気のあるバンドでこのBlogを読まれている方は畑違いのジャンルとはいえ、青春時代に一度は聴いたことがあるのではないかな。?Highway startとSmoke on the water聴いたことありますよね。?1970年代に青春時代を送った拙者には忘れられないバンドである。個人的にはLed Zeppelinの方が好きだったが、Rock小僧には欠かせないバンドだった。

運転免許を取得したころ、高速のICでチケットを受け取り、「さあ、行くぞ。」とアクセルを開けるときカセットデッキの中にはpurpleの「Highway Star」かワーグナーの「Ride of the Valkyries」のどちらを入れるかで話題になった。まあ、それほどよく聴かれた。ちなみに前者より後者の方がより戦闘的、暴力的衝動に駆られるのは拙者だけではあるまい。(笑)「地獄の黙示録」連想しますな。

個人的にはリッチーのGuitarもさることながら何と言ってもイアン・ギランのvocalが印象深い。ロバート・プラントがあたかも楽器の一つのように歌うのに対し、あくまで歌手として存在感を放っていた気がする。イアンギランバンドの楽曲を聴くにつけ、その想いは強くなった。単にシャウトする歌手ではない。イアンギランバンドのライブに行ったとき、頑なにHighway Starを唄わなかった姿が印象的だった。生で聴くと、上手さをより実感できる歌手だった。


side A

1.Highway Star

2.Child in time

side B

1.Smoke on the water

2.The Mule

side C

1,Strange kind of waoman

2.lazy

side D

1.Space truckin'


(personnel)

Ritchie Blackmore (guitar)

Ian Gillan (vocal)

Roger Glover(bass)

Jon Lord(org)

Ian Paice(drums)


P-309見参

2015年10月24日 14時58分08秒 | オーディオ




久々のオーディオネタである。PRA-2000Z&SE A-3のコンビで620Bを鳴らしてきたがムクムクと浮気の虫が動き出し、アンプ軍の入れ替えとなった。オーディオ歴40年、Luxman(C-06α、E-06α、M-06、M-10、B-10II)、Accuphase(C-240、C-222、P-300X、M-100、Sansui(AuX-11、2302V)、Pioneer(M-77、M-4、MZ-1)、Denon(PRA-2000Z、POA-3000、POA-3000ZR)、Trio(KA-7300)、MARANZ(#1250)とまあずいぶんと遍歴したがことオンキョーだけ購入経験なし。名器の噂が高い、P-309、M-509の初導入となった。

以前から気にはなっていたがなかなか程度の良いものがなく半ばあきらめていたのだが、偶然ワンオーナーの美品をヤフオクで発見。昨日まずはP-309の到着となった。509は明日到着予定。でさっそく音出し。とはいえ、SE A-3はすでに新たな持ち主の元へ嫁いだあと。であればとAV用に買ったお安い中華アンプに接続となった。このアンプたしか6,000円?程度の安物ながらTA2020(IC)を搭載することで有名。

まずはSA-36A単体で聴く。ダメダメ、音がペラペラで失格。620Bを鳴らすのはムリですな。当然です。お次は2000Z&SA-36Aの組み合わせ。まずまずでもA-3との組み合わせには遠く及ばず。で、最後にP-309と接続。
驚いた。!!620Bが生き返ったように鳴りだした。!!これには本当にビックリした。とくアナログ入力が優秀で完全にCD、SACDを凌駕。細かい音も十全に拾い、なにより、楽器が生々しい。今田勝のpianoが眼前に飛び出てきて椅子から転げ落ちそうになった。(笑)


う~ん、恐るべしオンキョーアンプ。509と組み合わせたらどうなるやら。とても25万円のアンプの音ではない。個人的なプリアンプのベストはmark LevinsonのML-10AとC-10。もちろん両者とも100万オーバーのアンプなので比較するとさすがに超低域の伸びと爆発力は劣るが中域の充実度は互角。またLuxmanはC-08、M-08以降ブレークスルーし新生Luxman Soundになったとはいえ、やはりどこか独特の音色があり色付けを感じたが、P-309はニュートラで楽器の音そのままな気がする。

ML-10Aの耽美的な音のニアンスが加われば完璧だが、まあないものねだりですな。

戸谷重子(Toya Shigeko with The Imada masaru Trio)

2015年10月23日 23時46分00秒 | ジャズ







今宵の一枚は戸谷重子のToya Shigeko with The Imada Masaru Trio。録音は1972年、レーベルはThree blind mice。!!これまた珍品アルバム、ウルトラマイナーなVocal戸谷重子と今田勝トリオが組んだアルバムである。失礼ながらヘ,、声量はJazz vocalist離れしてまるでClassicの歌手のようだが、有態に言って素人に毛が生えたレベル、と言ったらファンから怒られるかな。音程不安定だし、発音がよろしくない。およそJazz vocalらしくないのだ。とはいえ、所々光るものはあるのだが。でも、正直レコーディングが実現したのは信じられない。

特筆すべきは今田勝のピアノ。元々好きなpianistだがA面最後のTadd's bluesのソロは圧巻。

それにしてもTBM、さすがの録音。

620Bが朗々と謳いだし音像が前に飛び出てきて唖然。実は---。噂に聞いていたがここまで凄いとは。ちょっと信じられない。詳しくは明日。(笑)

酒井 潮(Quite house)

2015年10月22日 00時26分23秒 | ジャズ








今宵の一枚は酒井 潮のQuite house、録音は1972年レーベルはElec。日本ではあまりというかほとんど注目されないjazz org、Jimmy Smithくらいしか思い浮かばない。ましてや日本のプレーヤーとなるとこの人、酒井 潮以外知らない。(^^);不勉強この上ないが地味な楽器なんです。このアルバム、43年前の録音だがセンス良く、また録音も素晴らし旧さは微塵も感じない。音場が左右に広がり、しかもごく自然。guitar、tp、asとのハモりも見事で、ご機嫌な演奏である。





side A
1. DIG IT TO
2. TOUCH OF SPRING  
3. DOSAMBA  
4. BLUES FOR GORI  

side B
1. QUIET HOUSE  
2. BLUESIC  
3. WALK ON
4. GOSPEL TALK  

(personnel)
酒井 潮(org)
沢田 駿吾(guitar)
福島 照之(tp)
菊地 秀行(as)
白鳥 洋一(drums)

与世山澄子、マル・ウォルドン(Duo)

2015年10月20日 23時50分55秒 | ロック






今宵の一枚は与世山澄子のマル・ウォドロンとの共演アルバム、Duoだ。録音は1985年、レーベルハ東芝EMI。非常に個性的な歌声で誰にも似ていない。なんとなくビリー・ホリディに似ているかもしれないが違う。今まで聴いたことがない声の音色だし、醸し出すリズムというか空気感が他の歌手とは全く違う。それでいて本格派、センス、ノリとも超一流。存在感半端なく、どっしりと根が生えたような確固たる重さがある。マル・ウォドロンとまさに1対1のDuo。まったく引けを切らずむしろ圧倒しているかのようだ。いや、圧倒している。ボーカルが完全にピアノを食ってしまっている。

恥ずかしながら名前だけは知っていたが、実は聴くのはこのアルバムが初めて。最近入手したばかりなのだ。伝説の人の噂に違わず凄い人だ。ぜひ、聴いて欲しい。


side A

1.Embraceable you

2.What a little moonlight can do

3.I don't know what time it was

4.Body and soul

side B

1.I remember Clifford

2.Nice work if you can get it

3.You'd be so nice come home to

4.Teach me tonight

5.Come in from the rain

6.Summertime


(personnel)

与世山澄子(vocal)

Mal Waldron(piano)



Jazz喫茶、TIME

2015年10月19日 23時01分57秒 | ジャズ

















先週末は年に一度のイタ飯三昧の小旅行にて富山の魚津へ。ルチアーノという拘りのイタリアンオーナーシェフが営むイタリア料理店があり、かれこれ6,7年通っている。音楽好き(彼は元音楽プロデューサー)は共通の趣味、昨年あいにく閉まっていた隣町のJazz喫茶「time」ヘ。週末にてちょうどライブをやっていて地元のJazz好きの方々が集っていた。さほど広くない店内だが、真空管アンプノマルチ駆動で鳴らすJBL?のユニットは、それはそれは濃いサウンドを醸し出していた。翌日曜日に再度伺うと、地元の真空管マニアの方々が熱心に談笑中。拙者より一回り年配の人生の先輩だ。

キレイなSP-10IIが2台もセッティングされていた。

渡辺香津美(Mermaid Boulevard)

2015年10月15日 23時46分26秒 | ジャズ






今宵の一枚は渡辺香津美のMermaid Boulevard。録音は1977年10月。レーベルはalfa record。jazzに限らず日本のミュージックシーンに大きな足跡を残した村井さん率いるalfa record、自身も音楽家で経営者兼Producerとして八面六臂の活躍。YMOのアルバムはここからリリースされた。今でも鮮明に憶えているのだがNHKの番組で社会党の高沢寅雄に「高沢さんの机上の空論は置いといて、ビジネスの世界は---。」と言い放った場面が強烈だった。1970年代後半だったと思う。まだ社会党が野党第一党で全盛時代、たしか副書記長だった高沢寅雄は社会主義協会系の代議士で、社会党の寅さんと称し権勢盛んな時期。村井さんたいしたものだぜ、と驚いた記憶がある。

いかん脇道に逸れた。

Executive Producerの話ではなく、渡辺香津美のアルバムだった。彼はとにかくバカテクというか天才肌の人で、1988年六本木ピットインで見た超絶テクニックには度肝を抜かれた。とにかく指が良く動く。このアルバムでもA面3曲めのWaltz for sweetsのacoustic guitarの音が一音一音明確で力強く、それでいて流麗。Lee Ritenourと共演しているのだが静けさの中に二人のバチバチと闘志の火花が見えるようだ。guitar2本だけの真っ向勝負である。弱冠24歳。!!まいりました。やはり天才です。

全体的に音が厚く定位バランスとも良好。惜しむらくはguitarにフォーカスしたためかリズムセクションのバランスが控えめだろうか。しかしBacking vocalに吉田美奈子とあるのだが、いったいどこに彼女がいるのか。?


(personnel)
渡辺香津美 / guitar
吉田美奈子 / backing vocals
Lee Ritenour / guitar
Patrice Rushen / piano
Ernie Watts / tenor sax & flute
Anthony Jackson / bass
Harvey Mason / drums
Jun Fukamachi / synthesizer

side A
1. Mermaid Boulevard
2. Neptune
3. Waltz For Sweet
4. Q

side B
5. Suger Loaf Express
6. Poppy's Walk
7. Gentle Afternoon

笠井紀美子(We can fall in love)

2015年10月14日 23時15分30秒 | ジャズ







今宵の一枚は笠井紀美子のWe can fall in love。録音は1976年シカゴ録音、レーベルはCBS Sony。ノリが良い実に良い。笠井紀美子が伸び伸び唄っている様子がよくわかる。不思議なことがある。なんて、personnelのクレジットがないのだ。プロデューサーにteo Maceroが起用されていることばかり喧伝されプレーヤー達の名前がわからない。ライナーノーツもなく、ネットでググってもヒットはするもの、プレーヤーが誰なのかわからない。音が良い録音なので残念。


音が、粒立ちよく各楽器が嬉々と鳴っている。とりわけB面のtoday tomorrowのpianoとkeyboardそしてtpの音色が素晴らしい。A面冒頭のguitarの音色も印象的。腕利きのスタジオミュージシャン揃いなのだろう。ほんの少しエコーが掛かった紀美子のvocalが漂うように広がる。
面白いのはジャケットにバッチリ写ってますなぁ。(笑)ちなみに写真は篠山紀信。


side A

1,We can fall in love.

2.In common

3.Love don't love nobody

4.The Masquerade


side B

1.God bless the child

2.Being in love

3.Along the nile

4.Today tomorrow


5.And more than yesterday

ムバリ・アフリカ(渡辺貞夫)

2015年10月13日 23時29分25秒 | ジャズ






今宵の一枚は渡辺貞夫のムバリ・アフリカだ。録音は1974年9月のライブ、レーベルはCBS Sony。日本のJazz Musicianではなんといってもナベサダが図抜けていて人気実力とも他の追従を許さない。Jazz好きのみならず広く音楽ファンの間で人気が高い。「カリフォルニアシャワー」で記録的なヒットを飛ばし、FM東京で日曜日22:00から放送された渡辺貞夫マイディアライフで人気は決定づけられた。一人のJazz Musicianにフォーカスした1時間番組、それも何年も続くなど今でも考えられない快挙、と言っても過言ではないだろう。それほど凄い人気だったのだ。以来今日まで日本のJazzをけん引し続けている。

彼のアフリカ好きはアルバム、マイディアライフで先刻ご承知とは思うが、なんといってもこの2枚組のライブは決定打である。ナベサダのフィルターを通したアフリカが見えるようだ。日本人が解釈したアフリカだろうか。腕利きな、当時(今も)日本を代表するスーパージJazz Playerの共演でどの曲も素晴らしい。特筆すべきは本田竹廣。失礼ながらこんなに上手いプレーヤーだったか、と思うほどに冴えた演奏だ。とりわけ、1枚目のA面3曲目ジャンボ・ブワナでbassとel-bassの掛け合いの後に左手から湧き上がるかのようなpianoの奔放たるサウンドが素晴らしい。この曲自体、JAZZ Rock的な趣もあり非常に楽しい曲だ。ナベサダのflと富樫雅彦のpercの絡みも見事。


ライブ録音ながらビックリするほど音が良い。細かい音をよく拾い、なにより楽器の分離が出色。各楽器の違いが明確でいステージ位置関係が目に見えるようだ。かつ音が厚く非常に聴きごたえがある。

CBS Sony見直したぜ。(笑)1974年当時はデジタル録音が進んでおらずアナログライクな音録りが主流。それが功を奏したのだろう。


Record1

side A

1.イタ

2.ババリ・プワニ

3.ジャンボ・ブワナ

side B

1.アフロ・トーク

2.ヒップ・トーク

3.タンザニア・ヤコ

Record2

side A

1.タヌ・ソング

2.マサイ・ソング~マサイ・ステップ

3.タンザニア・エ~ファンキー・タンザニア

side B

1.サバ・サバ

2.ハバリ・ヤコ

3.ムバリ・アフリカ

4.アンコール・タンザニア・エ


(personnel)

渡辺貞夫(as,fl,e-piano,角笛)

本田竹廣(piano)

鈴木勲(bass)

日野元彦(ds)

富樫雅彦(perc)

岡沢章(el-bass)

渡辺香津美(guitar)

宮田英夫(ts,perc)



Satin Doll(Kimiko Kasai with Gil Evans Orchestra)

2015年10月12日 23時55分43秒 | ジャズ







久々の更新。GT-2000は復活したものの、インターネットがフレッツ光から光コラボでiijひかりに移行したのだが、切り替えがうまくいかずやっと昨日開通。いやはや、サポートは1時間電話繋ぎぱなしでやっと通じた。噂では聞いていたが光コラボは問題山積みと実感。幸い、パフォーマンスは以前と変わらず快適。

週末ながら、今日はJazz。
大好きな笠井紀美子のギル・エバンズとの共演アルバムSatin dollだ。録音は1972年、レーベルはCBS Sony。このアルバムは実に音が良い。録音が秀逸だ。左右の分離、奥行きとも申し分なく、笠井紀美子のボーカルがリアルで存在感タップリ。またギルエバンズらしい、繊細で音のパレットのごとく煌びやかで多彩な音が楽しめる。20年ぶりに引っ張り出したが、こんな凄い録音とは。やはり620Bのなせる業か。ひょっとしたら、モニタースピーカーが620Bだったかもしれない。43年前だから十分考えられる。モニタースピーカーというとJBLの43シリーズを想起するが実はALTECの方が圧倒的に多い。1960年代、1970年代はアメリカのスタジオはほとんで604、620系である。瀬川冬樹や菅野興彦ら所謂ステレオサウンド派のオーディオ評論家が喧伝した効果である。

ギル・エバンズオーケストラ、日本のミュージシャンが大半だがこの演奏も素晴らしい。とりわけ、A面3曲目のBy by black birdの峰厚介のssが印象的だ。峰厚介といえばasだがこのssは日本人離れした素晴らしさだ。
それにしてもギルも笠井紀美子も若い。43年前、若いはずだ。(笑)


side A

1.Day by day

2.Poor butterfly

3.Bye bye black bird

4.I fall in love too easily


side B

1.I'm walkin'

2.When sunny gets blue


3.There'll never be another you

4.Good-bye


(personnel)

笠井紀美子(voval)

Gil Evans(piano,electric piano)

Marvin Peterson(tp)

福村博(tb)

宗清洋(tb,A1,B1,2,4)

峰厚介(as,ss)

Billy Harper(ts,fl)

高柳昌行(guitar)

鈴木良雄(bass,electric bass)

中村よしゆき(drums)