昨年末から俄かに火が着いたオーディオ道楽の再開、新品の機器を導入するには懐の軽い身。お世話になっているのがオーディオ好きならご存じ、ハイファイ堂とヤフオクである。今日は週末、幸い雪もほどなく雨に変わり帰宅の足の心配もなくなったので、御徒町(末広町の方が近い)の前者を目指した。実はアンプの試聴が目的だ。ARCRONのパワーアンプXLS402を導入したものの、M4君と交代するほどでもなく、迷っている最中の折も折、ALTECのモノーラルパワーアンプ、1594Bが入荷と聞き、押っ取り刀で駆け付けたのだ。
ご多分に漏れず傷だらけのご面相、おまけにRCAケーブルの接続方法が特殊なこと、output端子が複数あることでやはり業務用アンプだと実感した。今まで見たこともないRCA出し、ケーブルで音質云々が騒がれている今の感覚からすると、論外だろう。本質に関係ない部分は一切無視の設計思想ですな。
試聴システムはスピーカーにJBLのL26、プリアンプにガレージメーカーのお初な製品、CD(SACD)プレーヤーにLuxmanのD-8、アナログプレーヤーガDENONのDP-1800である。
音を聴いて納得。!!まさにALTECサウンドである。とにかく濃い出音で一音一音力が漲り、存在感タップリでグイグイと迫ってくる。最新録音だと粗と力のない、薄みなサウンドが露呈し音楽が楽しめない。旧い録音との相性が素晴らしくCD、そしてLPに聴き惚れる。担当のY氏と顔を見合わせてしまった。彼曰く「今まで聴いた中でもベストに近い音ですね。こりゃいいなぁ。」彼の前職はハイエンド専門のオーディオ屋さん、どうやら1594Bは本物のようだ。とりわけ、LPの出音が素晴らしく、MilesのLPを片面全部聴いてしまった。カートリッジはM44とショボイがまったく関係なし。
1594BはSN、レンジの広さ、鮮明さ、高域の抜けの良さなどなどおよそオーディオ的な尺度から見ると落第だが「それがどうした、バカバカしい。お前らそんなもんで音楽に感動できるのか。俺の音を聴け。」とばかりに迫ってくる。脱帽である。最新の電子装備満載のAUDIやBENTZにも劣らぬ魅力を放つ、旧いRomeoの1300のような存在かもしれない。
ちなみにお値段134,000円なり~。
う~ん悩ましい。