六枚目のコイン

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漏れるもの(Ⅰ)

2020年05月01日 13時34分57秒 | つぶやき

「悪因」あれば「悪果」を招くという。

ですが、

因と結果の間に、縁が必要ですね。

縁がなければ、因を結果に導きようがないわけです。

だから、

縁は大事にされるのです、と開祖がおっしゃられた。

そうかと、うなずきながら思った。

 

例えば、

《肉親血縁相剋の因縁》という星があります。

この星が動くと、兄弟だけでなく、

親しい間柄にも働いてきます。

 

初め、協力し合って始めた事業は、

その因縁が動き始めると、

相争いが始まります。

そして、強力関係が崩れ始めるのです。

まさに、

3本の矢がチリジリに離散し始めるのです。

三本の矢が一本にまとまれば、

大きな大事業にも成功できるのにも関わらず、

お互いの関係が傷つけあうから、

いっしょにいるのが嫌になるのです。

 

これはよくある話ですが、

二人でも三人でも、男兄弟がいるとします。

長男は次ぐべき立場にありながら、

親が次男や三男を贔屓する。

可愛がる、おもちゃを一人にだけ渡す。

 

そんな明らかな偏愛ぶり、一人にのみ溺愛すると、

他の兄弟たちは、明らかに不満を持ちます。

そして、

溺愛を受ける兄弟に対して、妬んだり嫉妬したりして、

やがて憎むようになります。

それが仲たがいを生んでいくのです。

 

元は両親が平等にかわいがっていればよかったのに、

良心の好き好みで、誰かだけに愛を注ぐ。

それが他の兄弟たちには気に入らないことから、

兄弟たちの仲たがいが始まる。

 

 

これは一つの例ですが、

そういうことって、

多分、どの家庭でもあるのではないだろうか。

で、その関係を失くしたいと思う。

でも、一度悪くなった関係は、なかなか元には戻せない。

ほとほと苦しんだ後に、

お互いがお互いを、気にしあっていることが分かって、

もうそんな関係を止めたいと思った。

 

そこで、仲良く振舞ったりするのだが、

ひょんなことで、

双方の存在がものすごく気に障るわけです。

そこで、

一々心を動かさないようにしようとするのです。

つまり、煩悩を起こさないようにしようとするのです。

一々反応しないように、自分の心を操作するのです。

一々心を動かさないぞと、決意するのです。

そして、相手に対して良いイメージを持つように、

相手を愉快な存在に考えるのです。

 

ですが、

相手の方がそうしない。ちょっとしたことで、相手を傷つける。

何度も何度も、そんな関係に陥るのです。

これでは参ってしまいますね。

 

二人の間に縁が存在するから、悪い因縁が出て、

お互いに苦しむのではないでしょうか。

すっぱりと縁を切りたいものですね。

 

何を言ってるでしょうか、

私も頭がこんがらがってしまいました。

要するに、

お互いが会わないようにすればいいじゃないかというでしょう。

そう思いますよね。

 

でもね、それではだめなんですよ。

時間が経っても、人生が終わっても、

再びの人生において、また会ってしまうんです。

さらに深い関係となって、

お互いが憎しみあうようになるんです。

 

これって、厳しいでしょう?

これって、悲惨でしょう?

一体どうしたらいいの?

と思うでしょう?

 

結局、

前世において二人がなした出来事の清算をする必要があるのです。

二人の間においてしでかしたカルマを清算すること。

そして、二人の間に、何者をもわだかまりが無くなってしまうまで、

二人は永久的にわだかまりのある関係となる。

 

悲しいですね、そんな関係って。

お釈迦さまは、業の解消を説かれたのです。

業を解消させて、業から生じるところの抑圧意識=煩悩を開放しろと説かれた。

それが、つまりは成仏することなのです。

悪縁を解消するとは、

業の解消を言うのです、

そして、そこから生じていた煩悩を開放する。

それが大事なのです。

 

実に真理ですね。

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