あなたは『存在の実相』についてご存知ですか?
前回まで、私は四段掛けを使って、
いろいろと、お話をさせていただいてきました。
それは、
『存在の実相』について、お話しがしたかったからなんですね。
で、それをこれから説明していこうと思います。
S35年生まれの四緑木星さんが、
解釈をしてくれということで、投稿されていたある問題を、
私はみなさんに提出して、一緒に説いてほしいと、
お願いしました。
最初、投稿された問題を、どう解くか?について、
その解くポイントとして、
私は一番掛けには、問題の原因となるものが潜んでいる、
と説明しました。
それが、一番掛けの、「艮宮に一白水星が掛かるのは、人により、
近親者に水死や横変死したる者あり」とあるのが、それですね。
これは肉体障害の因縁を表しているわけでしょう。
(『密教占星術Ⅱ』の中の掛けの秘伝を参照してください)
一番掛けで、こういう卦がでているわけです。
そして他には、
「癌の星」が暗示されています。
それらが、不幸な運命となる問題の種として、
一番掛けに潜んでいるわけです。
それが二番掛けで、
とつぜんとして、原因である種に芽を出させようと、
それを助ける「縁」が出てきているわけです。
その原因の種=因縁と、縁が出会って結びつけば、
どうなるのでしょうか?
ひとつの結果が出ますよね。
強い肉体障害の因縁を持った人が、手術をするという縁を得れば、
そこには、肉体を切り刻むという結果を生み出すわけでしょう。
ですが、
そこにはミスがあって、
開腹したあとに分かったのは、
癌の細胞が見つからなかったという事態が発生するわけです。
この人には癌の星があるのですが、
まだ時期が来ていないために、癌にはなっていないんです。
手術した医者は、そのまま切った腹を縫合して、
肉体を切るという苦しみだけを、四緑木星さんに残した。
ミスったわけです。
それが、
二番掛けの「手違いを生じる」ということなのですね。
三番掛けには、「神の祟り」という暗示が出ております。
神の祟りとは、
一種のその人が持つところの不運、
あるいは悪因縁、または悪いカルマ、
説明できがたいそれらを、「神の祟り」としたのでしょう。
つまり、業引力ですね。
急速に、いやな方向に変化していく状況ですね。
そして、
最後の結果としての、四番掛けには、
「金剋木の大凶になって、近親に横変死か、難産で亡くなった人あり」という。
帝王切開をして、その産後の肥立ちが悪くて、亡くなるという、
これは「産厄の因縁」というのです。
生命力が落ちた時に、生命に大きな負担を掛けた結果、
死んでしまうという運命の星です。
四番掛けには、
坤宮に七赤金星が掛かって、「難産の人あり」という、
これが暗示されているわけです。
奇しくも、この相談者は腹を切るという、同じ運命をたどっている。
どうなるか、目に見えているようではありませんか。
本人も無意識にそうなる可能性を感じたので、
投稿して、問題を説いてほしいと言ってきたのでしょう。
このように、
問題の顛末は、運命を動かす因縁が元にあって、
それが結果をだすような縁に出会って、
そして、そのまま自分自身の運命を実現させるような力が働いて、
果たして、
その運命通りの結果を、本人に迎えさせるということになる。
それを四段掛けは、如実に見せてくれるのです。
いかがでしょうか?
この四段掛けというのは、ものすごい占術でしょう。
ものすごい因縁の動き、展開を見せてくれるのですよ。
ある人は、
物凄い!と感嘆していました。
これをようく知ることによって、
私たちは存在の実相を知ることになり、
「縁起の法」を体得することになるのです。
それを深層意識にまで持っていくことで、
私たちは、
物の存在について体得することになるのです。
つまり、
「諸法の実相」について体得することになるのですよ。
大切なことは、
頭だけで理解してもダメだということなんです。