暴力団排除条例案可決
我が県内に本部がある指定暴力団は工藤会(北九州市)、道仁会(久留米市)、太州会(田川市)、福博会(福岡市)、九州誠道会(大牟田市)の5つで全国最多となります。組員数は計約3730人に上り発砲事件は昨年までの5年連続で全国ワースト1位でありました。このような状況を受け、福岡県議会では一つの条例等を今議会で可決しましたのでご報告致します。
暴力団取り締まりの強化策として、暴力団に利益供与した事業者名を公表したり刑事罰を科したりする全国初の暴力団排除条例案を全会一致で可決しました。施行は来年4月となります。また、1月から県警に「暴力団対策部」を新設する条例案も可決され、官民一体で暴力団根絶を目指します。
条例では、暴力団に資金提供して開発予定地の地上げをさせるなど、暴力団の威力を利用する目的で金品を供与した場合、1年以下の懲役か50万円以下の罰金。事業者が自首した場合には刑を減免する規定も設けています。
学校や図書館等、未成年が利用する施設の200メートル以内に開設することを禁止し、事務所に利用されると知りながら不動産売買することを禁止するほか、暴力団事務所に利用されることが判明した場合には催告なしで不動産契約を解除できる規定を契約書に盛り込むよう求めています。
また、県内の暴力団組員が増加傾向にあるため、県と県警は市町村と協力し、中学、高校に暴力団犯罪に詳しい職員や警察官を派遣。悪質性などを啓発し、暴力団に入らないように教育するなどがあげられています。
これを機に県民の意識が変わることを期待します。