ワインの会、っていうと、ワインには疎い自分にとっては、なんだか敷居が高く感じてしまう。
「自分じゃ付いていけない薀蓄とかが飛び交うんだろうな~。オホホマダムとかも苦手だな~。」
なんて思ってたりして。
(逆に日本酒を知らない人からは、日本酒の会もそう思われてると思いマス)
でも。
日本酒も国産ワインも取り扱っている、千駄木の酒屋さんが主催でやってくれる会だけは、
こぢんまりしてて自分でも安心できるから、たま~に出かけるのだ。
今回も、山梨の シャトー ルミエール さんから、
栽培醸造責任者の 小田山さん を呼んでの10人ほどの会があるというので、行ってみることに。
いつもは、酒屋さん前のパソコン教室を借りての会なのだけど、
今回は美味しい料理とマリアージュを、ということで、お店を貸しきっての開催。それもまた嬉しい♪
そのお店は、千駄木にある R's KITCHEN というビストロ。
派手さはないけど、軽やかで優しい料理を出してくれるんだとか。
お店に入ると、まずカウンターが目に入り、奥には5つのテーブルが。
ほんと、こぢんまりしたビストロさんで、良い感じ♪
小山田さんを前に
「いつもは日本酒で、日本のワイナリーどころか、ワイン自体をあまり知らなくて。。。」
と、ぶっちゃける自分。
そんな自分の前の席には、なんと幸運な!
この “飲む!知る!歩く!日本版「ワインツーリズム」のすすめ” の著者 石井もと子 さんが。
なんとなしに座ってから知ったのだけど、ありがたいです~(>_<)!!
最初の乾杯は ミルズ という種類の葡萄を使った新酒。
「ミルズだけを使ったワインにチャンレジしてみました」 という小山田さん。
もと子さんも 「へぇ~、ミルズだけで・・・・・・・。」 と。
素人丸出しな自分、「あの~~、ミルズって、なんで “だけ” 使うのが特別なんですか???」
そんな質問にも、優しくいろいろ教えてくれる。
ミルズ自体は甘さが特徴で雑味も出てしまうので、
今までは“スパイス”的な感覚で、主の葡萄に加える程度だったとか。
それを、甘さを生かして、デザートワインちっくにしてしまおう、と。
確かに、香りも甘~い!飲んでも甘~い!
でも、綺麗な甘さじゃなくて、なんだかミネラルを感じるような・・・それがまたイイ。
最初の料理は タコとセロリのマリネサラダ。
この甘いワインに、魚介類が合うの?と思ったけど、実際に口に含んでみると、あんがいイケル。
おもしろ~~い!
次のワインは ペティアン オランジェ 2008 。
「ふ~ん、ペティアン・オランジェなんて名前の葡萄があるのか~」と思っていたら、
みんなが「甲州、甲州」と言う。ハテ??
と、隣に座っている酒屋さんが、これまた優しく解説をしてくださいまして・・・ありがとうございます(>_<)。
ペティアンって、葡萄のことじゃなくて、微発泡のことを言うんですね。
オランジェというのは、色合いのことか~~。葡萄の皮まで潰しているから、この色が出るんだとか。
で、葡萄が甲州なワケで。
って、当たり前のことにいちいち感心しててスミマセン。。。
この後もこんな調子で進むので、ゆる~い感覚で読んでやってください(汗)
さて、このペティアン、とっても辛口でびっくり。 このキレ、自分好みだ~。
しかも、この後に出てきた料理を見て納得。
生牡蠣の和風ジュレ乗せ は、海苔と山葵の味が。
ワインのキレと、海苔ワサビという和の薬味の味わいにピッタリなのだ。うまーーーぁい!!
3つ目は 光甲州 2005 。
ここでも
「甲州は熟成に向かない、なんていわれてますが、熟成させてみました」というような事を言う
小山田さんの言葉に「???」な自分。
だって、ここにある、甲州を熟成させたものは美味しいじゃないですか・・・?!
なんで“熟成に向かない”なんて言われちゃってるんですか??
と、聞いてみると、もと子さんが代わりに色々答えてくれました。
そこには “日本酒と同じような経緯があった” と思って良いのでしょうか。
自分の中で要約すると、こんな感じ?↓
一時期 「日本酒は熟成させるようなものじゃない、フレッシュなのが旨いんだ。」
みたいな概念が世の中に広まって、キンキンに冷えたのならまだしも、
管理の悪いお店で不味くなったものを飲んだ人が「日本酒ってやっぱりマズイ」と思ってしまう。
それと同じような感じで、
甲州という葡萄も「長持ちしないと思われ、管理が悪いお店で買ったものを、“まずい” と思われる。」 という運命をたどった・・・。
でも小山田さんは「熟成させるように甲州を扱えば、ちゃんと熟成に向くものになるんです。」と。
・・・なんだか納得、&感動しました。
さらに、素人すぎて申し訳ないような質問も。
「ワインって、ワインセラーがないと熟成させられないですか?」 という内容。
我が家は常温か冷蔵庫に置くしかない。ワインセラーまで導入したら大変なことになるんだもん。
でも、常温じゃすぐに悪くなりそうだし、冷蔵庫じゃ熟成は進まなさそう。
でも!
「ルミエールだったら、たぶん暗くて涼しい所、シンクの下とかで、大丈夫ですよ。」 と、サラっと。
へぇぇぇ~~、そうなんだなぁ~~。
なんだか、それも目からウロコ!!そういうワインなら、ウチでも飲めるようになるかなぁ♪
そんなワケで、この熟成感のある光甲州は、アスパラとハモン・セラーノのサラダ仕立て や、、、
ホタテのスモーク にぴったり合う合う。 特に、このスモークにイイ~~!!
さて、ここまでは白ワインだったのだけど、次は赤ワイン。
新酒の マスカットベイリーA と ブラック クイーン の新酒を飲み比べ。
ブラッククイーンは、酸っぱさが特徴的!
マスカットベイリーAの方が、一口目には「お、いいじゃん♪」と感じる。
でも、飲み進めていくと、ブラッククイーンの酸味がクセになってくる。
まだつまんでいたホタテのスモークにも合うんじゃない?! なんて隣の方たちとワイワイ。
ここで、酒屋さんが 「ほら、この違い」 と見せてくれた。
コルクの長さが違う。
「長期熟成用、すなわち光甲州2005には長い方、この新酒は短い方なんだよ。」 と。
なるほど~!
長く熟成させるものは、しっかり栓を!って意味で長いコルクなんだ~。
魚介とキノコのガーリックバター焼き 。
このバターを、ブラッククイーンの酸味が、またスパっと切ってくれる。
魚介というと白・・・なんてイメージだけど、これまた目からウロコだなぁ。
でも!さすがに、この 牛ロースのタリアータ には、濃ゆい赤ワインかな!
そんなワインは イストワール 2005 。
ブラッククイーンとカベルネフランをブレンドしたもので、オーク樽で熟成。。。
とっても味わい深い・・・美味しい~~。(しか言えないボキャブラリーの乏しさでスミマセン(汗))
お肉の旨みにも、がっちり合う。
最後の料理は モッツァレラとナスのトマトソース スパゲティ 。
チーズのびよ~~んと伸びてる、温かいうちに美味しくいただく。
トマトとも合うんですね、このイストワール。
最初に「ワインはよく分からなくて」と言っていたけど、
蓋を開けてみれば、けっこう日本酒が好きな方もいたりして、とっても和気藹々とした雰囲気。
一方、小田山さんやもと子さんに色々教わったりして。
「なんちゅー基本的なことを聞くんだ。」なんて思われたかもしれないけど、
それにも親切にキチっと応えてくれた方々のお陰で、とっても楽しめました!
それに、なんだか日本のワイナリーが身近に感じられるようになったかなぁ。
今までは山梨というと果物狩りしか行ってなかったのが勿体無い!
これからは飲めない運転手を引き連れて、ワイナリー巡りも楽しもうっと♪
[シャトールミエール]
山梨県笛吹市一宮町南野呂624番地
0553-47-0207
[R's KITCHEN]
東京都文京区千駄木3丁目23-6
03-3822-0144
月~土ランチ 11:30~15:30 / ディナー 17:30~23:00(日祝はディナーのみ)
定休日:日曜(祝日はディナーのみ)
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>ミルズだけを使ったワイン
小生は「だけで」という以前に、「ミルズ」って何?!状態(笑)
「だけで」に反応するまきっコの方が先輩ですわ。
「コルクの長さが違う」だなんてところも好きだなァ。
もしも、コルクがポンって落っこっていたら、「う~ム、コレは熟成モンだな!」なんて言っちゃうかも~♪
いずれにしても、ワインも日本酒も、数十分で味が変化していくんでオモシロイなァ。
でもビール・しょうちゅう飲んでました~(反省)
ワタシがblogに書いたワインは温度管理しなくても大丈夫な酒質の良いものばかりです。常温放置してダメだったワインは極力書かないようにしています。良かったら見つけて飲んでみて下さい。
のだやのワインなら間違いないんですけどね。
ちょうどルミエールさんの畑のエントリーがあります。トラバさせて下さいね。
でも、周りが口々に「ミルズ“だけ”でね~」って強調してたので、
それに「??」と思っちゃったんです。
でも、葡萄の特徴をいろいろ生かして造るのも
おもしろいですよね。
日本酒もお米それぞれの特徴を生かしてますし、
基本は同じなんだなぁ、なんて思ってしまいます。
温度の変化もおもしろい楽しみ方ですね。
もうブドウ畑は紅葉していましたか??
ワイナリーも蕎麦屋も、いきたいところが
いっぱいです。
長いんですね~~~。
土着品種というだけで、なんだか大事にしたくなっちゃいます。
>ワタシがblogに書いたワインは温度管理しなくても大丈夫な酒質の良いものばかりです。
そうなんですね!
また参考にさせてください!
でもフレンドリーでいい雰囲気、料理もカジュアルでいい会ですね。
日本のワインずいぶん良くなってきているようですが、どうもCPが良くないという先入観がありほとんど飲んだことがありません。
たまには飲んでみようかな。
ワインも奥が深いから、話しだしたら日本酒と同じで夜通し語っても足りないほど話題あるよね。
詳しい人と一緒に飲むと、毎回必ず新しい知識が増えて、興味が尽きないで~す♪
セレブでオホホな雰囲気や、薀蓄がすっごく難しいようなイメージが(汗)。
偏見かもしれませんが。。。
ですが、この酒屋さんが開いてくれるワインの会は、
本当にこぢんまりしてて、自分のような素人でも楽しめます。
いつも日本酒を飲んでるから「ワインって高いな~~」って思ってしまうのですが、
いろいろ聞いてると、「日本国産でも“十四代”みたいに高く売っちゃってるところもあれば、そうじゃないワインだっていっぱいある」
と。
“そうじゃないワイン”で美味しいのを、これから見つけていくのも、また楽しみです♪