まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

しどけ こしあぶら たらの芽 高清水・・・

2007-05-06 15:34:43 | 日々思う事

ちょっと昔、砂の器という小説やドラマにも出た、秋田は 亀田 。

住民に子供はほとんど見かけず、お年寄りばかり・・・
少子化と高齢化問題、こういう街を見ていると本当に心配になってしまう。

そんな町(というか村?!)に2人で住む、おじいちゃんとおばあちゃんの家に、遊びに行ってきました。


前日。
おじいちゃんから 「体調が悪い。もう年寄りだ、十分な構いもできん。」 という内容の、突如の電話。
おかあさんが「そんなら、行くのやめましょうか。」と、あっさり切るのを見てみんなで大爆笑(笑)。

 んもー、いっつも直前になると、あーなんだぁ~。
 9年ぶりに孫が来るからって、お風呂とトイレ、自分で改築したっていうから疲れちゃったのね~。
 頑固な田舎もんには、押すとダメだから引くのがポイントさぁ。


と、おかあさん。ナルホド。
おじいちゃんは、もう84歳。"十分もてなす体力がない"、と不安になっちゃったのかな。

その直後に、予想通り?! 再び電話。
「・・・遅くまではつきあえんが、かといって早く来ん方がいい。(おかあさん訳による)」だって。

直訳すると
「十分なもてなしはできないけど、夜だけでも一緒に食卓を囲みたい。」ってことかな、可愛い(笑)。


亀田へは車で。気持ちの良い田園風景が続く。



青空に浮かぶ鳥海山、風にはためく沢山の鯉のぼり、一面に広がる菜の花の黄色。
きれいだ・・・ホントにきれい~~。


でも、おじいちゃんおばあちゃん家のラッパ水仙も、負けず劣らずすっごくきれいな黄色だ。

道端まで出迎えてくれた2人。
おじいちゃんに至ってはホントに84歳?!
その年齢で、トイレとお風呂を改築したっていうのも、納得が行くくらい元気。


で。
えーっと。

まだ4時半だけど、座敷にはもう既に夜の宴会の準備がばっちし (笑)。
そして 「まぁ、飲みぇ。」 と、出てくるビール。

こりゃ、そうとう首を長くして待っててくれたんだろうなぁ。


中でも自分が一番目を引いたのは 山菜 。
 

2種類の天ぷらのうち、たらの芽 は分かるのだけど、もう一つは分からない。
聞いてみると こしあぶら というらしい。
お浸しの方は しどけ 、これも初めて見る。

こしあぶらはたらの芽よりも香りがあって、塩で食べるとほんのり甘さが引き立つ。
しどけ、醤油をちょびっと付けて食べると、これまた独特な香り、山菜らしい味わい。

おじいちゃんが昨日、山に入って採ってきてくれたばかりと聞いて
これまた嬉しくて懐かしいような・・・目頭が熱くなっちゃいました。

こんなに愛情こもった山菜。
トーキョーで山菜を食べようと思ったら、お金を払うのが何だかアホらしいなぁ、とまで思ってしまった。


他にも、おばあちゃんの魚の煮付け、イチジクのシロップ漬け、たたいたワラビの味噌和え。
どれも、本当に本当にほんとーーーに美味しい。
これ以上、十分なもてなし、ありません。


それにしても、「しどけ」も「こしあぶら」も、どちらも覚えるのが大変(汗)。

おばあちゃんたちの秋田弁は、どうにもこうにも最初は聞き取りづらく

「じどげぇ? しどげぇ? しどけぇ?」 ←しどけ 
「こせぇあぶら? こしゃぁぶら? こしぇぁぶら?」 ←こしあぶら

あぁ、もう、文字で書くには限界が・・・(汗。

マネして色々しゃべっていたら、どうやら少しは秋田弁が聞けるよになったみたいだけど。


そうしてここまではビールを飲んでいたら、おじいちゃんは超酒飲みであったことが判明。
そして、私が日本酒好きと聞いて 「そうかそうか♪」 と嬉しそう。わーい♪


が、しかし。
軽い足取りで 「すったば~、いっぺけぇ~飲みぇ!」(←と言ったと思ふ。「そんなら沢山飲め」と。)
と、おじいちゃんが持ってきてくれたのは・・・


パック 高清水 軍 !!
(「軍」ってのがポイント。1,2本じゃなかったんです・・・。)


・・・だだーーん。

おじーちゃん、気持ちはとっっっってーーーも嬉しいデス・・・(>_<)

とはいっても、こういうお酒を飲み続けて齢80を越したおじいちゃん(しかも頑固)に 「こんなの飲むと体に悪いよ」 なんて、なかなか言えない・・・。
少しずつ、美味しいお酒を持ってくるか。



しかも、楽しい会話に夢中になって、おばあちゃんがつけるお燗を出されるがままに飲んでいたら、
え”・・・そのパック酒が2つ空っ・・・ぽ?!
え”・・・これ飲んだの、私とおとうさんだけっすか(汗)?!
(ちなみに、おとうさんのペースを考えると、自分は倍は飲んでいたと思われる)


というワケで、翌朝。


二日酔いにならず、一緒に朝食を作れたのは、
きっと、おじいちゃんおばあちゃんの愛情のお陰であろう。

山菜たくさんの朝食が、とってもとってーも胃に優しく感じたのであります・・・。

(6人分です)


おばあちゃんからは、「直伝」しどけの湯がし加減、ワラビと味噌の割合。
後は、おじいちゃんに山菜の在り処を教えてもらわなきゃ。

今度行く時は、もっと美味しい日本酒持っていくからねー!!

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